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自作PC初心者はこれだけ見とけ!PCパーツ選び&組み立て方法まとめ

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自作PC初心者
自作PC初心者

最近自作PCについて知って興味を持ったんだけど、

知識がなくて何から手を付けて良いのかわからない…

Kotack<br>(ZACK IT編集)
Kotack
(ZACK IT編集)

自作PCの組み立てに興味を持ったんだね!

自作PCをやるにはパーツに存在する規格や組み立て方法等

知る必要があるけどそんなに身構えなくて大丈夫だよ!

ここで1から説明するから覚えてしまおう!

本記事は自作パソコンを始めてみようと思った人向けに書いた初心者向けの記事となる。

パーツ選びから組み立て方まで丁寧に説明していくので是非ついてきてほしい。

正しい知識を身に着けて存分に楽しいPC DIYライフを謳歌しよう。

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自作PCのメリットと準備

自作PC(PC DIY)とは、個々のパーツを選んで組み立てることで、自分だけのパーソナルコンピュータを作ることをいう。初心者でも、マザーボードやCPUなどのパーツを組み合わせることで、自分好みの性能や外観を実現可能だ。昨今はRGBで光らせて視覚的に楽しむゲーミングPCも若者のみならず人気だ。また、自作することで、必要のないオプションをなくしてコストを抑えつつ高性能なPCを構築できるのも魅力の一つ。一方でこだわりが強いと、メーカー製やBTOパソコンといった出来合いのパソコンの方が安くつくことも少なくない。目的に応じて自作PCを楽しみたいのか、ツールとしてのPCが必要なのか考えてもらいたい。

自作PCのメリット

まず自作PCのメリット。先ほど説明した内容と被るところもあるが主に趣味的なメリットが大きいが他にも、トラブルシューティングの際の知識が身につくなどテクニカル的なメリットもある。

  • パーソナライズされた性能
  • コストパフォーマンスの向上
  • DIYの楽しさと学びの機会

コスパに関しては、パーツ選びでどうとも転ぶポイントとなる。勿論BTOの方がはるかにコスパに優れることも多い。店舗やオンラインショップで定期的に開催されるパーツごとやセット販売のセールなどを活用すればパーツの方が安く済むことも珍しくない。

PC自作に必要な準備

  • 予算の設定
  • 目的に合った用途と性能の決定
  • 必要なツールの準備

間違いなく1番始めに書いた予算が最も重要な項目だろう。

「ゲームがやりたい!」「でも予算は10万円しかない…」となればおのずと選択できるパーツは限られてくる。

「必要なツール」については既にドライバーセット静電気防止手袋をお持ちの場合あまり気にする必要は無い。しいて言えば、ケーブルタイ(結束バンド)があると配線関係を綺麗に整えることができるため、購入するパーツ群に付属していない場合は100均でもいいのでそろえておくとベター。

自作PCに必要なパーツ一覧

CPU

世代(Gen)/ソケットについて

最近のCPUは、まずAMDもしくはIntel製から選ぶこととなる。

主な違いとしてIntel製の方が同価格帯のCPUを比較した際に過去ゲーミング分野において高いFPS性能を発揮していたが差は縮まっており、またIntelの最新13/14世代では不安定問題がありBIOSの更新が入っていたりとトラブルがなくもないので一長一短がありメーカーのみで甲乙つけるのは難しい状況だ。

購入する際に販売している最新世代をチェックしてどちらがいいか知り合いの方だったり販売店のスタッフと相談して購入するといいだろう。

ソケットについては、主に世代間で互換性がなかったりもあるので(近年は両メーカーとも比較的世代またぎでCPUの互換性があったりするのだが)必ずCPUとマザーボードのソケット規格は合ったものを購入するようにしてほしい。現在主流なのは下記の通りだ。

メーカー名IntelAMD
ソケットLGA1700(第12~14世代)AM4(~Zen3)/AM5(Zen4,5)
Zen4世代であるRYZEN 5 8600Gのオモテ面。ほぼ正方形なのが特徴だ
Zen4世代であるRYZEN 5 8600Gのウラ面。Zen3まではウラ面は針のムシロのようになっていたが現在のLGA方式に変更された

コア数/スレッド数

コア数とスレッド数は、CPUの性能を表す重要な指標。コア数はCPU内にある計算処理を行う物理的なコアの数で、複数のコアがあるほど複数のタスクを同時に処理が可能となる。

一方でスレッド数は各コアが同時に処理できるタスクの数で、複数のスレッドがあるほどマルチタスク処理が得意。例えば、4コア8スレッドのCPUは、4つのコアが各々2つのスレッドを同時に処理できることを意味する。これにより、より多くの作業を同時に行うことを実現する。

この1つのコアで2スレッド動作する技術のことを、インテルではハイパースレッディング(HTT)、AMDではSimultaneous Multi Threading(SMT)と呼ぶ。

2024年6月現在で購入可能な主流となるCPUのコア数とスレッド数を下記にまとめた。

まずはAMDのCPUについて。

品目世代ソケットコアスレッド数
Ryzen 9 7950X3DRyzen 7000
Series
AM51632
Ryzen 9 7950XRyzen 7000
Series
AM51632
Ryzen 9 7900X3DRyzen 7000
Series
AM51224
Ryzen 9 7900XRyzen 7000
Series
AM51224
Ryzen 9 7900Ryzen 7000
Series
AM51224
Ryzen 7 8700GRyzen 8000
Series
AM5816
Ryzen 5 8600GRyzen 8000
Series
AM5612
Ryzen 5 8500GRyzen 8000
Series
AM5612
Ryzen 7 7800X3DRyzen 7000
Series
AM5816
Ryzen 7 7700XRyzen 7000
Series
AM5816
Ryzen 7 7700Ryzen 7000
Series
AM5816
Ryzen 5 7600XRyzen 7000
Series
AM5612
Ryzen 5 7600Ryzen 7000
Series
AM5612

続いてインテル。インテル製CPUは昨今Performanceコア(Pコア)/Efficientコア(Eコア)という技術を採用し表記上のコア数は多い傾向になる。しかしながらゲーミングなどで重要になってくるのはPコアなため、ゲーム用途や動画編集用途でインテルCPUを検討している場合はPコア数をチェックしよう。

品目世代ソケットPコア数Eコア数スレッド数
Core i9 14900KS14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081632
Core i9 14900K14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081632
Core i9 14900KF14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081632
Core i9 1490014Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081632
Core i9 14900F14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081632
Core i7 14700K14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081228
Core i7 14700KF14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081228
Core i7 1470014Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081228
Core i7 14700F14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA170081228
Core i5 14600K14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA17006820
Core i5 14600KF14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA17006820
Core i5 1450014Gen
Raptor Lake Refresh
LGA17006820
Core i5 1440014Gen
Raptor Lake Refresh
LGA17006416
Core i5 14400F14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA17006416
Core i3 1410014Gen
Raptor Lake Refresh
LGA1700408
Core i3 14100F14Gen
Raptor Lake Refresh
LGA1700408
Eコアはハイパースレッディング非対応の為、必ずしもコア数の倍がスレッド数とはならない点に注意。

クロック速度

動作クロックは勿論数字が高ければ高いほど性能は高くなる傾向なのだが、当然世代間だとIPC自体の性能が上がれば低クロックでも従来世代の高クロックモデルを凌駕することもあるため、同世代間での性能比較であればわかりやすいが世代をまたぐと参考程度にとどめるべき指標だ。

わかりやすく解説すると、ボディビルダー1人の50%を力出している状況と、一般人の大学生が50%力を出している状況だとまるで力の差が歴然であろう。IPCが強くなればボディビルダーのように低クロック状態でも片手でリンゴを割ることもたやすいわけだ。

キャッシュについて

CPUには通常キャッシュが搭載されており、いったんここにデータを入れて処理をすることとなる。

つまりキャッシュが早く大きければ大きいほど処理できるタスクは増える。

基本的にCPUの上位機種になるにつれてキャッシュの容量も増えていくため、キャッシュ単体で見る必要は無いが、用途に応じて上位CPUを検討することとなる。

例えば下記のAMD CPU(APU)を比較した場合。

どちらも6コア12スレッドのCPUとなるが、キャッシュ容量に若干の違いがあり、実際7600Xの方が差は小さいものの、CPU性能は上となる。

CPUモデルRyzen 5 7600XRyzen 5 8600G
L3キャッシュ32MB16MB
ナンバリング的には8000番台の8600Gの方が高性能に見えるが、実際のところグラフィック機能以外に関しては7600Xの方が上位版となる

CPUクーラー

ソケット

CPUの章で紹介したソケットの違いによって対応クーラーを購入しよう。

現行世代であれば基本的にAMD/Intelどちらにも対応したブラケットが付属していることが多いのでそこまで心配は不要だろう。

サイズ

入らなかった/はまらなかった……問題が初心者の話でよく上がるので、搭載するPCケースやマザーボードのメモリスロットと干渉しないかどうかは要チェックである。

また後述の水冷クーラーを選択する場合は、ラジエーターサイズがそのPCケースに入るかどうかは入念にチェックしてほしい。

空冷/水冷どっちがいい?

昨今のCPUの発熱事情を鑑みると、8コア以上のCPUを購入するのであれば水冷の少なくとも240mm以上、Core i9であれば360mm以上を選び、そのサイズが搭載可能な大型ケースを選択することを推奨する。

ミドルクラスであれば優秀な空冷クーラーも少なくないので空冷でもいいが、最近人気のピラーレスケースなどでパソコンの前面やサイドパネルがガラス製の場合は魅力的なパーツをよく見せるためにヘッドの小さい簡易水冷を使う傾向にある。

マザーボード

チップセット(世代/CPUの種類)

CPUのソケット同様必ず事前に調べてから購入しよう。

可能であれば電気街にあるようなPCパーツ専門店に赴き、CPUとマザーはセットで店員と相談しながら購入するとよいだろう。店舗のマザーとCPUのセット割は往々にしてネットで単品を買うよりも安い場合がある

シリーズ名AMD RYZEN 7000/8000シリーズIntel 13/14世代シリーズ
対応チップセット名X670/B650/A620Z790/H770/B760

フォームファクタ(サイズ)

マザーボードのフォームファクタは、そのサイズと形状を指す。一般的なものにはATX、MicroATX、Mini-ITXなどがあります。大きなATXは拡張スロットやコネクタが多く、拡張性が高いが、小さなMini-ITXはコンパクトで省スペースというメリットもある。

選ぶ際はケースとの互換性や機能要件を考慮してほしい。初心者にはATXもしくはMicroATXがコスパも高くおすすめ

フォームファクタATXMicro-ATXMini-ITX
メリット拡張性高い概ね拡張性がある/安い小型薄型ケースで組める
デメリットミドルタワーケース以上のサイズが必要若干中途半端高い/拡張性難あり

メモリ(DRAM)

規格

現在DDR4とDDR5が主流。旧製品を中古で入手するなら、DDR3も扱う可能性があるので覚えておこう。

シリーズ名AMD RYZEN 7000/8000シリーズIntel 13/14世代シリーズ
対応DRAMDDR5のみ※DDR5/DDR4※
※マザーボードによる。そちらも挿せるわけではないことに注意。

転送クロック

”〇〇Mhz”となっている表記を目にしたことはあるだろう。

CPUにもあるがメモリにも数値の指標があり、CPUの種類によって性能を引き出せるクロックが若干違いがあるものの、対応クロックを調べて搭載させれば相性の問題はつきものではあるが概ね動作はする。

シリーズ名AMD RYZEN 7000/8000シリーズIntel 13/14世代シリーズ
対応DRAMクロック~DDR5-5200※1~DDR5-5600
~DDR4-3200
※メモリ搭載枚数によって対応できるクロックが変動。2枚差しであれば5200までの対応となるが勿論自己責任でオーバークロックメモリを使用することもできる。

Intelの対応メモリはDDR4とDDR5で速度が変わる。これは使用するマザーが対応しているDDR世代によって依存する為、間違ったマザーとメモリの組み合わせを購入しないよう注意

ストレージ(HDD or SSD)

HDDとSSDの違い

HDDは容量単価の面で有利な一方でモーターやディスクの稼働部品があり読込/書込がSSDに比べ遅いことが多い。また、寿命に関してもSSDの高寿命化に伴いSSDの方が分がある状況だ。

そのため、大容量なデータドライブはHDD、システムでアプリケーションの快適動作の為にCドライブはSSDという事例が多い。予算が少ない場合は1TBのSSDを一本搭載して組むことが最近だと多く、後からの増設もしやすいパーツではあるのでうまい具合に予算設定をしてほしい。

規格

HDDでは3.5インチタイプと2.5インチタイプが存在するが、デスクトップ向けではおおむね3.5インチを搭載することが圧倒的に多い。2.5インチはモバイル向けにあったが現在は更に小型・薄型のSSDが存在するのであまり見かけない。

一方SSDはもう少し複雑で、2.5インチ(画像左)とM.2タイプ(画像右)がある。

引用元:価格.com 2.5インチはサイズのイメージが名刺のアルミケースを少し大きくしたサイズだ。
M.2タイプのSSD。画像で伝わりにくいが、薄いチューイングガムのごとく小さく薄い。

速度の規格

HDDはコンシューマ向けではSATA 3という規格になる。

SSDは、2.5インチの場合は上記と同様SATA 3で、理論値の最大は500MB/sとなる。

一方でM.2 NVMe SSDの場合だと現在PCIe Gen5まで登場しており、理論値の最大はなんと約16GB/s、MBに直すと16000MB/sだ。とはいえ現在の主流はまだGen 4SSDなので市場に出回るSSDで多いのは読込7000MB/s、書き込みの最大が6500MB/sというのが多いだろう。

それでもSATA SSDの10倍以上の速度なので非常に技術の進歩が著しいパーツの一つだ。

グラフィックカード

メーカーの違い

まずチップ(GPU)を製造しているメーカーはNVIDIAとAMDだ。

ややこしいのは、そのチップ(GPU)をインテグレート(組み込み)してグラフィックカードにしているベンダーがいる。それらは、主にASUS、ASRock、MSIやGIGABYTEといったマザーボードを製造しているメーカーと一致する。

市場シェアでいえば圧倒的に現在はNVIDIA製のGeForceがゲーミング分野では多いだろう。

AMD Radeonチップを搭載したグラボはスポットで特価商材として出回ると一時的にシェアが上がる程度で、やはりNVIDIA製チップが実質的に一強と言って差し支えないだろう。

VRAM搭載容量

VRAMは最近のチップを見てみると、8GBでは飽き足らず12GBや16GBといった容量を目にする。

基本的にゲーミングであれば最低でも8GBが欲しいところ。WQHDや4K解像度でプレイを望む場合は12GBや16GBを視野に入れることを推奨する。

電源

80PLUS

電源の変換効率を第三者機関が認定したもの。

基本的に80PLUS GOLDを選んでおけば間違いは少ないが、80PLUS認証と製品の品質はリンクしないのであくまで変換効率参考程度に。市場でおすすめされている定番電源を購入しておけば後悔しないだろう。

容量

基本的に搭載するパーツの消費電力を計算して電源は選ぶべきだが、あくまで参考程度の定番容量を下記に記す。

用途別ビジネス・事務用途ゲーミング(ミドルクラス)・動画編集ハイエンドゲーミング
定番の電源容量~550W650~750W850W~

あくまで参考値の為、必ず購入予定のパーツ全てを加味してシミュレーション等して買うべき電源を決定しよう。

下記にPC専門店のドスパラが電源容量のシミュレーションツールを公開しているので是非参考にしてほしい。

電源容量計算(電源電卓)電源の選び方|ドスパラ通販【公式】
電源容量計算(電源電卓)電源の選び方 BTOパソコンの通販ならドスパラ【公式サイト】をご利用ください!BTOパソコンを中心としたカスタマイズパソコンの通販サイトです。パソコンショップも全国展開中!!

モジュラー/セミモジュラーとは?

モジュラー電源とは、電源ユニット本体からすべてケーブルが外せるようになっているものを差す。

一方でセミモジュラーは一番主要な24pinのマザーボードに直接接続するメインケーブル以外はすべてモジュラータイプのものをいう。

24pinケーブルは必ず接続する必要があるのでセミモジュラーでも構わないという考えが多いかと思うが、そもそもコスト的にそこまで現在は価格差がないのでフルモジュラータイプが店頭ではよく目につく。

フルモジュラータイプの電源(引用元:SilverStone)
セミモジュラータイプ。メインの24pinの取り外しは不可(引用元:リンクス)

PCケース

フォームファクタ(サイズ)

マザーボードの章を参照してほしい。

基本的にATXならミドルタワー以上、Micro-ATXならミニタワー、Mini-ITXであればキューブケースなどより小型なケースを選択できる。ミドルタワーケースの方がボリュームゾーンなので格安なケースの選択肢が多いのがメリットの一つ。Mini-ITXケースは比較的高価なものが多い。

ファン

ケースファンは最近のPCケースであれば初めから搭載されている事例は多いが、勿論ARGB対応のもので光り方を同期させたいとか、より多くのファンを搭載してエアフローを改善したい場合は、説明書や製品ページに載っている対応サイズと搭載数を基に追加するのもありだろう。

ARGB(アドレッサブルRGB)という規格の簡単な説明は下記の記事にも載せてあるので是非ご覧いただきたい。

組み立て方法

記事が長くなってしまったため現在別記事を準備中。

まとめ

  • 自作PCは知識を正しく身に着けるとトラブルの際に役立つ
  • 予算設定をあらかじめしよう
  • 各パーツに規格があるため買い間違いに注意
  • カッコいいPCを組み立ててパソコン好きになろう

以上がまとめだ。

次回は自作PCの組み立て方について配信する予定なので後悔された際にはぜひ読んでいただきたい。

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