DLSS 3.5
ロビー(集会所/マルチ)
ロビーはアクセスしているプレイヤーが多ければ多いほど大変負荷の高い場所。平均値だけで見ると8600G+RTX4060(接続はマザボ)の構成で「フルHD/高設定/クオリティ優先」までは60fpsを超えているように見えるが、0.1%lowでは「フルHD/高設定/クオリティ優先」でも60fpsを割る。またウルトラ設定だとVRAM不足だからか、NPCやモンスターがポリゴン化してしまいおそらく正確にフレームレート計測ができていない可能性あり。
カエル(チャタカブラ)討伐
続いてチャタカブラの討伐。こちらはソロで狩りに行っているためマルチ特有の重さはなく、検証データからもフレームレート向上が見て取れる。しかし、エリア移動の際に毎回決まったルートを通っていくのだが、草原エリアは草木の描写が重いようで比較的フレームレートが落ち込む結果となった。
操作に慣れてくると罠を使って即殺もできるのだが、エリア移動を促して同じ条件下でフレームレート計測を測るためにあえて草原方面へ逃がしたりと苦労した裏側がある。
ソロ討伐だけ見るとフルHDウルトラ設定であっても1%lowで50fps台なのでおおむねは快適。実際の検証中に感じた不快指数も不自然なフレームレート落ち込みもほとんど見られなかった。
FSR 3
「モンハンワイルズ」に実装されているフレーム生成技術にはDLSS 3.5の他、FSR 3もある。画質の違いについて細かく分析する時間がなかったものの、大まかな違いとしてはNVIDIAのフレーム生成でRTX40シリーズのみで使用可能なのがDLSS 3.5、FSR 3はRTX20シリーズでも使用可能の他、AMD Radeon RXシリーズでも使用可能だ。
今回RTX4060を搭載しているが、グラフィック出力自体はRYZEN 5 8600G搭載のRadeon 760Mから出力している。しかしDLSS 3.5及びFSR 3双方でフレーム生成が可能であることが分かった。
今回の検証ではすべてのプリセット設定での検証は間に合わなかったものの、ウルトラ設定のプリセットでのみ各解像度でデータの検証ができたため公開。
ロビー(集会所/マルチ)
ロビーはマルチのアクセス数要素の方が高く影響を受けるような気がするので正直このデータにあまり参考度合いが高いとは思えないが一応貼っておく。このデータでは解像度設定による違いもまちまちなので時間があれば計測し直したかったのだが…。
カエル(チャタカブラ)討伐
こちらは各解像度設定リニアにフレームレートの傾向が反映されている。
FSR 3を選択すれば、フルHDウルトラ設定でも1%lowが60fps近辺まで出るため、8600G+RTX4060でプレイ可能な印象を受けた。
UWQHD解像度(3440×1440)のウルトラワイド解像度でも、FSR 3だと平均だけでいえば60fps近く出せていることに驚き。
AFMF 2強すぎ説検証
お待ちかねのモンハンワイルズ200fpsチャレンジの時間。
前回記事で説明したのでAFMF 2とは何ぞやという話と設定方法は割愛する。繰り返しになってしまうが、AFMF 2はRTX 4060に搭載されている端子経由からでは有効化されないため、必ずマザボに搭載された端子から映像出力を行う必要がある。マザボ(8600G/Radeon 760M)から映像出力を行うことで、AFMF 2は使用可能となり、かつRTX4060のパワーも余すことなく活用することができる。
驚異の高フレームレートをたたき出し、UWQHD(3440×1440)解像度に至っても平均120fpsに迫る勢い。PS5なんて窓から投げ捨てたくなる快適さだ。
ただ、このデータ自体はRadeon Software: Adrenalin Editionに搭載されているログ機能で出力したデータを加工しているのだが、UWQHD(3440×1440)のチャタカブラ討伐中の草原地帯でAFMF 2上のフレームレートが100前後に落ちる場面で表示されているフレームレート以上に若干の遅延やコマ落ちを断続的に感じ3D酔いのような感覚に見舞われた。AFMF 2中間フレーム生成前のfpsが60(生成後120)を下回るとあまり快適ではない場合があるのかもしれない。
ただ間違いなく言えるのはフルHDやWQHD設定においては実感できるほどのフレームレート向上を見て取れた上、入力遅延もほとんど体感することはできなかった。
結論としてはAFMF 2フレーム生成後100~120fpsを下回らないグラフィック設定であればAFMF 2は本領を発揮するため、リフレッシュレートの高い高性能ゲーミングモニターも「モンスターハンターワイルズ」発売前に検討してはいかがだろうか?
もちろん今後様々なゲームタイトルでAFMF 2の実力を測って行ければいいと考えている。
まとめ
予算15万円前後のゲーミングPCといえば、今まではCore i5/RYZEN 5(CPU)+GeForce RTX XX60の構成が鉄板だった。 しかし今回の検証を受けてRYZEN 5(APU)の価値・可能性について再考する必要があると考える。もしAFMF 2にバージョンアップしてからさらにフレーム生成が様々なタイトルで汎用的に使用可能になったようであれば、既にCore i5やRYZEN 5(CPU)の地位は脅かされるものになるだろう。というのも現在のこれらの価格を比較すると、下記のようになる。
Core i5 14400F | RYZEN 5 7600 | RYZEN 5 8600G | |
---|---|---|---|
コア数 | 6P+4E | 6 | 6 |
スレッド数 | 16 | 12 | 12 |
内臓GPU | なし | Radeon Graphics | Radeon 760M |
実勢価格(2024/11/4時点) | 約3.25万円 | 約3.35万円 | 約3.3万円 |
値差がないにもかかわらず、AFMF 2を使用可能で、大幅にフレームレートを向上させる技術を搭載している。RTXシリーズのミドルクラスと組み合わせ使うことで圧倒的なコストパフォーマンスを誇り、ゲーミングPCライフを楽しむことが可能なことを考えればこの3つの中で8600Gを選ばない選択肢があるのか?
そして今回検証した「モンハンワイルズBeta」だが、あくまでベータ版なので製品版ではまた違った挙動をする可能性も否定できない。今回の検証データは「ベータ版ではこういうデータが取れたよ」以上の情報では全くないためご了承願いたい。
ともあれ今後は8600G+RTX4060の組み合わせで様々なゲームタイトルを検証する記事を予定している。ぜひとも今後とも興味があればお付き合いいただきたい。