各種ベンチマーク・使用感
CINEBENCH 2024
CINEBENCH 2024では、2通りの検証を用意した。
1つ目は取り付けてBIOS設定は全てAUTOの状態で実施。
2つ目は、BIOS上でメモリのXMPを有効にし、定格4800Mhzから6000MhzへOCに加え、AMDのPresisino Boost OverDriveの設定をAUTOからMAX90度のLevel5※に設定した上で再度実行した。
※筆者が検証に使用したGIGABYTEのB650M AORUS ELITE AX ICEの設定項目によるものの為、ASUSやMSI、AsRockなどを使用した場合は項目や名前が異なる場合があるため注意。
BIOSでPBOの設定項目を弄りまわして性能向上しており、発熱も順当に増えるはずだが、CPUクーラーはDeepcool AK400に換装しているためMaxでも70度前半だ。
注目すべきは、BIOSでの設定を調整することによって、8600Gの通常最大5.0Ghzという上限を超え、ほぼ全てのコアが約5.3Ghzまで引き上げられて動作していたことだ。
勿論、CPUの定格以上での動作は動作保証対象外になると思われるので、BIOSでの設定は自己責任の上で行った。
3D Mark
こちらも定格AUTO設定と、メモリ+CPUのオーバークロック時の性能差を見ていきたい。
目を見張るのは、簡易オーバークロックでグラフィックスコアが10%超も改善している点だ。冷却に余力があればオーバークロックも選択肢だが、自身の判断で行っていただきたい。
ファイナルファンタジー15(FF15)ベンチマーク
こちらも3DMarkと傾向は変わらない。
簡易オーバークロックで10%近い性能上昇があるため無視できない。
原神で実際にプレイしてみた
原神では、螺旋の9層1間の戦闘時に実際どの程度フレームレートが出るか計測した。
こちらも定格時と簡易オーバークロック時で比較している。
検証に用意したモニターはリフレッシュレートが60。
定格時でもAverageは50以上出ており、FPSゲームと比較してそこまで高フレームレートを常時求められるタイトルでもないため、十分快適にプレイできるといえる。
簡易オーバークロック時は更に平均フレームレートが安定し、ほぼ60に近い数字が出ている。
ストリートファイター6 ベンチマーク
ストリートファイター6のベンチマークを実施。(※2024/3/31追記)
設定はフルHD(1920×1080)のノーマル(Normal)設定だ。
結果は下記のようになった。
Presision BoostとメモリのXMPプロファイルによるフレームレート改善がみられるものの、FIGHTING GROUNDでの平均fpsが30前後というのは格闘ゲームではやや厳しいという印象。
もしストリートファイターのプレイを検討中のユーザーは素直にグラボ追加をした方が幸せになれるかもしれない。
DaVinci Resolve動画書き出し速度
DaVinci Resolveの書き出し検証では、iPhone12 miniで撮影した4K60p動画を60秒に編集し、H264/H265で書きだす時間を計測した。書き出し時間に関しては、ソフトウェア上に表示されている”●●秒で完了”を表示された時間を参考にしている。
H264に関しては、簡易オーバークロックによって順当に書き出し速度が上がった(約15%改善)
H265に関してはほとんど誤差だったものの若干の改善が見られた。
まとめ
ここまでAMD RYZEN 5 8600Gの検証を行ってきた。
8600Gをおすすめできる層としては下記に再度まとめると、
- ライトゲーミング層(フルHD60fps)
- グラボなしでエアフロー的にすっきりしたPCを組みたい
- 低消費電力パソコンが欲しい
- 動画編集もしたい
実際原神は定格状態でも十分快適にプレイでき、動画編集に関しても物理で6コアあるためIntelCPUでいうところ、Core i3<RYZEN 5 8600G<Core i5といったところだろう。
したがって、高いCPU性能と、比較的快適にプレイ可能なグラフィック性能を兼ね備えつつ、簡易オーバークロックで化けるとなると自作er的には面白いCPUだといえる。