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AFMF強すぎ?低予算ゲーミング自作PCの救世主RYZEN 5 8600Gで快適ゲーミングライフは可能か検証!

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AMDer
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最近AMD RYZEN 5 8600Gで10万円そこそこでゲーミングPCを組んだんだけど、ゲームと設定によってはフレームレートが稼げないから気になる…。何かいい解決策ないかな?

Kotack<br>(ZACK IT編集)
Kotack
(ZACK IT編集)

それなら、AFMF(AMD Fluid Motion Frame)を試した?RYZEN 5 8600Gも対応しているから、予算が限られた中で自作PCを組みたいユーザーには救世主的な機能!

AFMFで低予算でも快適なゲーミング体験を実現!もしそれがかなうとしたら皆さんは興味を持つだろうか?

本記事ではRYZEN 5 8600Gを使った自作PCで、グラフィックカードなしでもフレームレートを向上させる方法と対応ゲームを徹底解説。検証も行ったので最後までチェック!

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AFMF(AMD Fluid Motion Frames)とは?

AFMF(AMD Fluid Motion Frames)は、AMDが提供する最新のフレーム生成テクノロジーであり、ゲーム中の中間フレームレートを補完し滑らかな映像を生成させることに特化している。具体的にはゲームの動きをよりスムーズにしフレームレートを上げることで、快適なゲーム体験を提供する技術だ。

AFMFは、AMD RDNA 2アーキテクチャ以降の製品、具体的にはRadeon RX 6000シリーズや7000シリーズのGPU、さらに780Mや760MといったAPUに搭載された統合グラフィックスにも対応している。

ソフトウェア面では、AMD Software(Adrenalin Edition) 24.1.1以降を使用する必要があり、サポートされるのはDX11およびDX12のゲームタイトルと幅広く対応可能だ。

ゲーマーがAMD Software上でHYPR-RX設定にてAFMFを有効にするだけで、対応ゲームで自動的にフレーム生成技術が機能し、フレームレートが向上する。対応するOSはWindows 10および11であり、最新の環境であればAFMFを簡単に利用することができる。

対応ハードウェア対応ソフトウェアバージョン対応OS
AMD Radeon
RX 6000/7000シリーズ、700Mシリーズ(APU)
AMD Software Adrenalin Edition 24.1.1 以降Windows 10 / 11

AFMFに対応したゲーム一覧

対応ゲームDX11/12に対応したゲーム
例:Apex Legends、FF14、フォートナイト、黒神話:悟空(Wukong)etc.

DX11,12に対応したソフトウェアであれば基本的にAFMFの恩恵を受けることができるが、どの程度フレームが改善するかは最適化状況にもよるため、倍近く増えるタイトルもあればそこまで恩恵を受けないタイトルも現状あることも事実。

AFMFの設定方法/使い方

AFMFを有効にする手順は非常に簡単だ。まず、AMDのRadeon Softwareをインストールし、最新のドライバを適用する。その後、以下のステップに従って設定を行う。

  1. AMD Software(Adrenalin Edition)を開く
  2. 「ゲーム」タブを選択し、プレイしたいゲームを選ぶ
  3. ゲームごとの設定画面で「AFMF」を有効にする
  4. 通常通りゲームを実行し、プレイ

もしくは、

  1. Radeon Software(Adrenalin Edition)を開く
  2. 「グラフィックス」タブを選択し、「AFMF」を有効にする
  3. 通常通りゲームを実行し、プレイ

特定のゲームでのみAFMFを有効にしたいのか、対応ゲームは全てAFMFが効くようにしたいかで設定項目が異なるため注意。

ゲームタブで個々のタイトルごとにONにすることもできるし、グラフィックスタブの”HYPER-RX”にてAFMFを全タイトルでONにも可能

実際にいくつかのタイトルでAFMFの効果を検証

AFMFを実際に使用した場合、どのようにゲーム体験が変わるのか、当サイトでも実際にいくつかのタイトルで試してみた。検証に使用した機材はおなじみのAMD RYZEN 5 8600G搭載機。8600GはAGESAの更新及びWindows 11のアップデートにより、当初レビューしたタイミングよりも格段にベンチマークの数値が向上している。さらに今回AFMFを使用することで10万円そこそこで組める自作PCとしてはコストパフォーマンスが優れていることは保証する。8600Gは発売当時から価格もこなれてきており、9000G APUはまだ発表がされておらず、AMD製品は日本国内展開すぐは価格も高止まり傾向にあるため今買ってしまいAPUライフを堪能するのも十分ありな選択肢。

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黒神話:悟空(Wukong)ベンチマーク

黒神話:悟空は、2024年8月にリリースされたばかりの新進気鋭のゲームタイトル。NVIDIA製グラフィックスカードを対象期間に購入するとコードがもらえるキャンペーンも8月まで実施していた。

検証ではSteamでダウンロード可能なベンチマークソフトを用いて、AFMFオフ時のフルHD低設定をまず試したが十分グラフィックがきれいに描写されており、驚いた。

検証した設定は次の通り。画質設定のみ低/中/高と3種用意し、他の設定は一定の状態にした。

設定1設定2設定3
解像度:1920×1080/
サンプリング解像度:66/
画質:低
レイトレーシング:OFF
解像度:1920×1080/
サンプリング解像度:66/
画質:中
レイトレーシング:OFF
解像度:1920×1080/
サンプリング解像度:66/
画質:高
レイトレーシング:OFF

AFMFをオンにしてベンチマークを実行すると、検証したすべての設定で8600Gでも平均フレームレートが60FPS以上に安定。伸び率にして大体+50%~+70%程度といったところか。ただしあくまでベンチマークソフトでの検証結果のため実プレイでの参考値程度である点はご了承いただきたい。

Black Myth: Wukong(黒神話:悟空)のベンチマーク結果(AFMF:ON/OFF)
ちなみにAFMFをオンに設定した状態でベンチマークを実行し出力された結果自体はオフ時より悪化。あくまでAMD Softwareのログ読みである点に注意。ただし目視でもかなりフレームレート改善はしているのは実感可能。

ファイナルファンタジー14(FF14)ベンチマーク

プレイでもベンチマークでも知らない人はいないであろうFF14のベンチマークで平均フレームレートを計測してみた。

AFMFオン時でもデスクトップ最高品質はさすがに8600Gだと荷が重い印象。ただ、デスクトップ向け高品質であれば平均60fps前後を出す結果に。安定設定であれば標準品質あたりにしてプレイが無難だろう。こちらもあくまでベンチマークの為参考値として見ていただきたい。

ファイナルファンタジー14のベンチマーク結果(AFMF:ON/OFF)

まとめ

以上AFMFの簡単な検証をした結果まず所感を述べると、やはり中間フレームレートを生成する技術によって目視でも実感できるほどの映像の滑らかさは向上していた。

一方で、やはりフレーム補完ならではの、のっぺり映像感というかつくられたフレームであることもまたわかる微妙な違和感というのはぬぐえない。確かにAFMFによってぎりぎり快適でなかった水準から一段階押し上げてプレイ可能になるタイトルはエントリークラスのRadeonグラフィックスカードおよび今回検証に使用したようなAPUでは多大な恩恵を受けることが可能だろう。しかしあくまで補完技術であってやはりネイティブ高リフレッシュレートにはかなわない現実も見て取れた。そのため、全体設定でAFMFをオンにするというより、むしろゲームタイトルごとにオン/オフ切り替えしておくコンテンツとそうでないものは分けておいた方がいいかもしれない。AFMF無しで快適なタイトルであればわざわざオンにする必要性は高くないように思う。

AFMFは、低価格Radeonグラフィックスカードを使っているユーザーはもちろんAPUユーザー等予算を抑えた自作PCユーザーにとって、ゲームの救世主とも言える技術だ。もちろん予算潤沢でAFMF無しで高フレームレート叩きだすのが最も快適であることは間違いない。小手先で何とかする系の技術であることは否めないがそれでもエントリーユーザーやカジュアルゲーマーにとっては嬉しい機能だ。

今回はRYZEN 5 8600Gとの組み合わせで、検証を進めたがもし同じような構成で自作PCを作った際には試してほしい。

今後AFMF2のリリースも決定しているためまた後日違いや使用感などを報告したい。

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