
ユーザー
仮想デスクトップを構築しているんだけど、Windows更新したら回復エラーで修復を余儀なくされた…。

(ZACK IT編集)
それはもしかしたら「KB5058405」が原因かも。
KB5058405のアップデート内容
Windowsのセキュリティ更新プログラム「KB5058405」は、2025年5月にリリースされたWindowsのセキュリティ更新プログラムである。この更新プログラムは、Windowsの安定性向上とセキュリティ強化を目的としている。具体的には、複数のセキュリティ脆弱性が修正され、システムの全体的な堅牢性が高められた。また、パフォーマンスの改善や、細かなバグ修正も含まれている。特に23H2/22H2にて報告されていた、WSUS(IT管理者向けWindows Updateサービス)経由でバージョン 24H2 のWindows 11に更新できない可能性がある問題に対処しているとする。
今回の不具合
今回のKB5058405の適用に伴い報告されている主な不具合は、Windowsの起動時に回復エラーが発生し、オペレーティングシステムが正常に読み込まれないというものである。具体的には、エラーコード「0xc0000098」が表示され、「必要なファイルが見つからないか、エラーが含まれているため、オペレーティングシステムを読み込むことができませんでした。」というメッセージが表示される。この問題は、特に仮想環境でWindowsを運用しているデバイスで多く確認されており、物理デバイスでの発生は限定的である。
不具合の原因としては、「ACPI.sys」ファイルに関連する問題が指摘されている。ACPI.sys(Advanced Configuration and Power Interface)は、ハードウェアリソースと電源状態の管理を担当する重要なシステムドライバーである。このファイルに何らかの異常が生じることで、OSの起動プロセスが中断され、回復エラーが発生しているものと推測される。
この問題が確認されている仮想環境は以下の通りである。
今回HomeやProユーザーにはあまり影響なし?
今回のKB5058405に起因する回復エラーは、主に仮想環境でWindowsを使用しているデバイスで報告されている。これに対し、WindowsのHomeエディションまたはProエディションを使用している一般的なユーザーは、ほとんどの場合、仮想マシンではなく物理的なPC上でWindowsを直接インストールして利用しているため、この問題に直面する可能性は低いとされている。
つまり、日頃からAzure Virtual Machines、Azure仮想デスクトップ、Citrix、Hyper-Vなどの仮想化技術を用いていないユーザーであれば、今回のKB5058405の適用によるOS起動失敗の心配は限定的であると考えてよい。しかし、企業環境や特定の開発用途などで、これらの仮想化環境を個人で構築している場合には、HomeエディションやProエディションであっても影響を受ける可能性があるため注意が必要だ。したがって、自身のWindows環境が仮想化されているか否かを確認し、もし仮想化されている場合は、今回のエラーに関する情報を注視し、慎重にアップデートを適用することが賢明である。
まとめ
2025年5月にリリースされたWindowsのセキュリティ更新プログラムKB5058405の適用により、特に仮想環境において回復エラー「0xc0000098」が発生し、OSが起動できなくなる不具合が報告されている問題について解説してきたが、Windows Updateに関する不具合はつきものなので、随時情報の収集がトラブルにあっても適切に対処するために非常に重要なカギとなる。当サイトでは自作PCやWindowsに関する情報のほか、ゲームやAIなどテクノロジー関連情報全般を扱っているのでまた最新情報は随時更新していく。