最新のマイクロコード”0x12B”はいつ提供される?
インテルはすでに各マザーボードメーカーと連携し、BIOSアップデートを通じて最新のマイクロコード「0x12B」を順次提供するとしている。しかし、すべてのシステムでのリリースには数週間を要する可能性があり、ユーザーは各マザーボードメーカーのサイトで最新のBIOSバージョンを随時チェックするほかない。各マザーボードメーカーのBIOS対応状況を各章にまとめる。
ASRock
筆者が見ている限り、ASRockは多数のモデルで既に「0x12B」マイクロコードを含む最新BIOSを提供開始している。

ASUS
ASUSはTUF GAMINGシリーズなど人気モデルの一部で既に「ベータBIOS」として提供を開始済み。問題なければ随時正式BIOSバージョンが後日リリースされるだろう。ASUSは他社と比べてBIOSの提供が遅いという印象はないが毎回まずはベータで提供する印象。「0x129」の際も同様の対応方法だった。

GIGABYTE
GIGABYTE製マザーは調べた限りZ790の上位マザー製品含め8月の更新以来アップデートが来ていない(2024/10/1時点)ようだ。GIGABYTEマザーを使用しているユーザーは随時当該マザーボード製品ページのサポートページをチェックしておきたい。
GIGABYTE製マザーボードはレビュー記事でも何度か扱うほど筆者自体ユーザーであるがこのあたりの更新レスポンスは他社と比べ若干課題がある印象。
※2024/10/5追記 GIGABYTEは先述のアスキーチャンネルの配信に出演し、最新のマイクロコード「0x12B」を含むBIOSアップデートを10/7の週より配信開始と発表。今週は台湾にて台風接近による遅延が発生したため若干準備が遅れたとのこと。
MSI
MSIは自社のリリースページにて最新のマイクロコードアップデートを含むBIOSが提供されたモデル一覧を公開している。
最新BIOS適用でCPU性能の低下はある?
多くのユーザーが気にするのは、マイクロコードのアップデートによってパフォーマンスが低下するのではないかという点だろう。
インテルの公開しているテスト結果によると、最新の「0x12B」マイクロコードを適用した場合、一般的なベンチマーク(Cinebench R23、Speedometer、WebXPRT4など)やゲーム(Cyberpunk 2077、Shadow of the Tomb Raiderなど)でのパフォーマンスは、以前の「0x125」バージョンと比べて実質的な差はないというのがメーカーの主張だ。これの信ぴょう性に関してはBIOS更新後のテスト結果が複数媒体から出てくるのを待つほかない。
まとめ
インテルは、13/14世代CPUの不安定性問題の根本原因を特定し、対応策を講じてマザーボードメーカにおいても既にリリース済みのBIOSがある製品と後日順次公開の製品があるが、インテルのCPU不安定性問題は現状解決に向かっていることは確かだ。
ユーザーは、最新のマイクロコードアップデート「0x12B」を適用することで、不安定性問題のリスクをほぼ軽減できる。現時点では、パフォーマンスへの影響は最小限とされているが、すべてのユーザーが劣化や不安定問題に直面しないためにも迅速にBIOSアップデートを行うことが強く推奨される。