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Intel(インテル)がCore Ultra 200S向けに最新パッチ「0x114」提供 弱いゲーム性能向上なるか

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Performance & Power Management(PPM)パッケージの不足

必要なパフォーマンス管理および電力管理パッケージが欠けていることで、CPUの最適な動作が妨げられている可能性があるようだ。

CPUの動作についてはWindows OS側で調整が可能で、今回のリリース前後では電源パフォーマンスプランの細かい調整内容がWindows Updateを通して不完全もしくは提供されてなかった場合に性能低下を生じる可能性があるとしている。

インテルはこのWindows Updateのスケジュールをレビュー解禁日ではなく各ショップにて販売解禁以降のスケジュールとしたためレビューで得られるベンチマークデータにばらつきが生じたという事らしい。

Windows Update前後で変わる可能性のある性能・挙動は下記。

  • ベンチマーク間で高い「ばらつき」が発生
  • シングルスレッド性能やスコアの低下
  • DRAMのレイテンシが一時的に増加(通常の約1.5~2倍) etc.

インテルは既にWindows 11 build 26100.2161 (KB5044384)でこの問題を解決済みであるとコミュニティにて公開している。

Intel Application Performance Optimizer(APO)が機能できていない

APOが正しく機能していないことにより、特定のアプリケーションやゲームにおいて性能向上効果が得られない状態である。

APOについてもPPMと同様ソフトウェア単位で制御されるもの。つまりはOSでのアップデートで解決可能な問題だ。スレッドのスケジューリングを最適化する機能だ。つまりアップデートによりゲームにおけるコア/スレッドのスケジューリングを最適化すれば現時点より性能向上を図ることができるとインテルはしており、こちらも既にWindows 11 build 26100.2161 (KB5044384)でこの問題を解決済み。しかしAPOについては全てのゲームで恩恵を受けることができるわけではない点に留意したい。

Easy Anti-Cheatを利用するゲームでのBSOD(ブルースクリーンエラー)

Easy Anti-Cheatサービスを利用するタイトルを起動する際にBSODが発生し、ゲームプレイに支障をきたしている。

Windows 11 24H2と、PCゲームにバンドルされている2024年4月(またはそれ以前)のEasy Anti-Cheatドライバーとの間で既知の問題が発生しており、ゲーム起動時にシステムが停止しブルースクリーン(BSOD)が発生する問題が報告されていた。

この問題については、Epic Gamesが影響を受けた開発者やパブリッシャーに対して、更新済みのEasy Anti-Cheatドライバーを積極的に配布している。更新済みのドライバーは、デジタル配信サービスを介したゲームのアップデートとして提供される予定。

レビュアーや初期対応のBIOSにおける設定ミス

Intelに限らずAMDも同様となるが、基本的にメディアや一部インフルエンサーへレビュワーキットを提供する場合、レビューで使用する設定やベンチマークソフトなど細かくレギュレーションを指定する場合がある。しかし今回はパフォーマンスに関連する設定が正しく構成されていないBIOSを使用していることで、性能が不安定または低下しているとインテルはしている。

新しいBIOSのパフォーマンス最適化不足

Intelは10月26日以降このCore Ultra性能の問題について調査をし、得られた結論としてBIOS最適化を指摘する。

Intelはこの最適化不足について既に解決策を進行させており、最新のマイクロコード更新と、ファームウェアイメージをユーザー向けリリースに向けてIntelの検証プロセスを進行中とのこと。

ユーザー向けの最新パッチ適用済みBIOSのリリースは2025年1月の前半に行われる予定だが、正確な入手可能時期は、特定のマザーボードのテストおよびリリーススケジュールに依存する。これについてはIntelのCPU不具合問題と同様、まずはIntelのマイクロコードアップデートをマザーボード各社へ提供され、そこからマザボ各社がBIOSアップデートプログラムとして配信される予定だ。

第13・14世代でのCPU不具合問題について

2024年はintelの13/14世代CPUにおける不具合問題が大きく話題となったが今回15世代という呼称は使用されず、Core Ultra 200Sシリーズとなったわけだが、インテルはこのCore Ultra 200Sシリーズでは不具合問題は起こらないとしている。

しかしユーザーから見ると不具合のイメージを払しょくできず販売に影響をしているのは少なからず否定できない。それだけではなく今回のゲーム性能が振るわない問題も早期に解決しなければ更なるAMD CPUへのユーザー流出は避けられないだろう。

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今回明らかとなった「0x114」について

インテルはこれまでの調査結果を踏まえ、「Core Ultra 200Sシリーズ」向けに最新パッチ「0x114」を予定している。特にゲーム性能を改善することを目的としている。

最新パッチ「0x114」の提供はいつ?

Intelは最新パッチ「0x114」を2025年1月頃にマザーボード各社を通してユーザーへ提供開始すると発表している。具体的な日時は未定だが、もし使用しているマザーボードにアップデートが提供され、「0x114」の記載があれば特段の理由がなければアップデートをした方が性能向上の恩恵は受けられるかもしれない。

まとめ

Intelの「Core Ultra 200Sシリーズ」を使用しているユーザーの今後の動きとしては下記となる。

  1. Windows Updateを確認し、「KB5044384」が適用されているか確認
  2. 最新マイクロコードパッチ「0x114」を含むBIOS Updateが来たら更新

2025年もIntel CPUにとっては強力なライバルAMD RYZEN X3Dシリーズのラインナップ拡充も相まってチャレンジングの年となりそうだ。

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