PCゲーマー
最近、FPSゲームを始めたんだけど画面がカクついてる気がする。予算少なかったから安いBTOパソコン買ったんだけどまずかったかな?
てかフレームレートとリフレッシュレートって何が違うの?
(ZACK IT編集)
確かに、フレームレート(fps)やリフレッシュレート(Hz)は、ゲーマーにとって重要なポイントだね。その違いと改善方法を理解できると、ゲームの快適さが格段に変わるんだ。この記事では、基本的な違いから具体的な確認・改善方法まで解説するよ!
フレームレートとリフレッシュレートとは?
フレームレートとリフレッシュレートはいずれもゲームの滑らかさや快適さを左右する重要な指標。
最近2024年11月に期間限定リリースされていた「モンハンワイルズ」のBetaプレイに参加した人はフレームレートの重要性について実感する場面があったのではないだろうか。
どちらも映像の動きに関わる重要な要素でありながら、確認すべき部分が異なるため混同しやすい。以下でそれぞれの定義と、ゲーム体験に与える影響について詳しく解説する。
フレームレート(fps)
フレームレート(fps: frames per second)は、1秒間に描画される画像の数を指す。たとえば、30fpsでは1秒間に30枚、60fpsでは1秒間に60枚のフレームが描画される。パラパラ漫画を知っている人であればイメージはしやすいかもしれない。あるいはアニメーションがどのような仕組みで作られているかをイメージすれば理解は難しくないだろう。
主にPCのハードウェア部分でいうとグラフィックスカード(グラボ)が大きくフレームレートに影響を及ぼし、またゲーム側の対応も必要となる。高性能グラボを搭載していても、ゲーム側のフレームレート上限が60fpsであればそれ以上のフレームレートを出すことはフレーム生成技術を除き難しい。
フレームレートを向上させるメリット
高いフレームレートは、ゲームプレイにおいてユーザーの視点(カメラ)の移動や敵プレイヤーの動きを滑らかにし残像感を減らす役割がある。そのため特にFPSやレースゲームなど、スピーディーな動きを要求されるジャンルでは、最近だと100~200fpsあるいはそれ以上が好ましい。逆にフレームレートが低いと、映像がコマ送り感が出てしまい遅延も増えるためプレイに支障をきたす場合あり。
フレームレートの確認方法 おすすめソフト
MSI Afterburner
CPU/GPUの使用率やクロック(周波数)を確認の他、リアルタイムのフレームレート表示もできる便利なフリーソフト。グラフィックスカードやマザーボードで有名なMSIから提供されており、信頼性も高くベンチマーカーの他PCゲーマーの間では非常に定評のあるソフトウェア。同時にインストールされる「Rivatuner」の機能で画面上にオーバーレイ表示が可能。
もちろんログを取ることもできるため、当サイトのレビュー記事でもお世話になっている。
ログでは平均フレームレート(Average fps)の他、最大/最小fpsや1% Min/0.1% Min値を計測可能。保存されたログはテキストファイルとして出力される。取ったログデータを基に使っているPCがプレイしたいゲームで快適かどうか判断する材料の一つとして活用可能。
CapFrameX
CapFrameXもフレームレート計測としては大まかにできることはAfterburnerと変わらないが、よりゲームのフレームレートを詳細に記録・分析できるツールとしてこの頃評判が高い。
具体的に言うと、Afterburnerでは基本的に取ったログは平均値のみだが、CapFrameXはフレームレートの推移を見ることができるため、ゲームプレイにおいてどこのシーンが最も負荷が高かった/低かったか等の情報が一目で視覚化することが可能。
フレームレートを上げる方法
フレームレートを向上させるには、以下の方法が効果的。
高性能グラフィックボードへの交換
NVIDIA GeforceシリーズやAMDのRadeonシリーズの最新モデルを検討する。
近年は最新グラフィックボードのみが対応するフレーム生成DLSS3や3.5といった技術に対応したゲームタイトルも多いため古い世代のグラボでは快適にプレイできないケースも増えてきているため最新グラボの導入を検討したい。その場合は電源ユニットの交換も必要になるケースが消費電力と現在使用しているシステムによっては出てくるため確認が必要。
ゲーム設定の最適化
どうしても予算的にグラボの交換が難しい場合、ゲーム側の解像度やグラフィック設定を下げることで、フレームレートを向上させることもあるいは可能である。その場合はゲームの臨場感や没入感とはトレードオフになる点に注意。
PCの冷却性能向上/オーバークロック(OC)
高性能グラボを導入しているのにフレームレートが上がらない場合は、PCの冷却力不足を疑う。過熱を防ぐことで、GPUやCPUのサーマルスロットリングリスクを下げ、パフォーマンスを維持できるほか、パーツの寿命も改善可能。
メーカー保証の対象外となるが、CPU/GPUのオーバークロックもゲームのフレームレートには影響する為選択肢の一つとして考えたい。冷却力や電源のワット数に余裕があるユーザーのみ自己責任で検討してもいいかも。
リフレッシュレート(Hz)
リフレッシュレートはモニター側が1秒間に画面を更新する回数を指す。たとえば、60Hzのモニターは1秒間に60回画面を更新する。たとえゲーム側が120fps出力をしていたとしても最終出力側であるPCディスプレイのリフレッシュレートが60Hzの場合は60fps以上のフレームレートはその分無駄であるということになる。
リフレッシュレートが及ぼすゲームへの影響
リフレッシュレートが高いほど、モニター側は速い動きにも対応できる。そのため、ゲーミング用途では最近のゲーミングモニタースペックだと180Hz、さらに240Hzのモニターが多い。
先述の通り、グラボだけ高性能化してもゲーミングモニターを導入せずリフレッシュレートの低いモニターでプレイしたのではせっかくの高フレームレートも無駄足に終わるのでモニターの買い替えもしたいところだ。
リフレッシュレートの確認方法
自分のモニターのリフレッシュレートは、以下の方法で確認できる。
Windows 11の設定で確認
まず、Windowsの「設定」アプリを起動し、「システム」→「ディスプレイ」と進む。
メニューをスクロールしていくと、「ディスプレイの詳細設定」があるのでクリックしリフレッシュレートを変更可能。そのモニターに対応した最大リフレッシュレートはモニターのスペックの他、使用している映像ケーブルのバージョンによっても変わってくるので、高性能モニターと映像ケーブルを用意しよう。基本的に有名メーカー製であれば付属ケーブルでそのモニターの最大解像度/リフレッシュレートを出力できることが多い。
モニターのOSDメニューで確認
モニターのメニュー項目にない場合もあるが、基本的にOSDメニューに入り「システム」→「情報」の中に表示されている項目の中に「周波数」もしくは「リフレッシュレート」が”Hz”の単位で見ることができればその数値がそれにあたる。
もしくはOSDメニューの深い階層に入らずともトップ画面に現在のリフレッシュレートが表示されている機種もあるのでわかりやすい。
リフレッシュレートを上げる方法
これはもう端的に言ってゲーミングモニターの導入以外ない。もちろん、高性能ゲーミングモニターを買っても高性能グラフィックボードとそのシステムがなければ最大活用は不可能なのでセットで考えよう。また、ゲーミングモニターを初めて接続した場合は前章の「ディスプレイの詳細設定」で高いリフレッシュレートを選択されているか確認することも忘れずに。
まとめ
フレームレートとリフレッシュレートは、それぞれPCゲームの快適性に直結する重要な要素だ。フレームレートはゲームの滑らかさ、リフレッシュレートはモニターの性能を示し、両方がバランス良く機能することで、最高のゲーム体験が得られる。自分の環境を確認し、必要に応じて最適化を進めることで、より快適なプレイが可能になるだろう。