自作パソコンをやっていて結構困るのがケース内温度とか、
ヒートシンクの温度がどうなっているかなんだよね。手軽にサーモグラフィのカメラって買えるのかな。高いイメージあるけど。
(ZACK IT編集)
スマホで使えるサーモカメラは結構あるよ。
値段も産業向けの本格製品より手頃価格だからガジェット感覚で
1つ持っていても困らないしおすすめ。
サーモグラフィカメラとは?
サーモグラフィカメラは、赤外線を利用して物体の表面温度を可視化するツール。建築や産業分野で広く使用されており、廃熱や放熱の異常状態を素早く検知するのに役立つので勿論自作erにも非常に有用なデバイスだ。昨今本格的な産業デバイスの他、スマートフォンに接続可能な機器とアプリも提供され、入手ハードルは下がっている。
スマートフォン向けサーモグラフィカメラのメリット・デメリット
産業向けのサーモカメラ機器が多数存在する中で、リーズナブルな価格で入手可能なサーモカメラのメリットデメリットを下にまとめた。
想定の使用環境としては、例えば自作PCを組んだものの、システムの温度が高い。そんな経験はないだろうか。原因はいくつか考えられるがグリスの量が不適切でうまく密着していなかったり、そもそもフィルムをはがし忘れていたり...。
こういったケースをサーモカメラで見てみると、CPUクーラーのヒートシンクに全く熱が伝わっていないことで判別ができるだろう。
あるいは、逆にヒートシンクが非常に高温になっている場合はファンの回転数が低かったりそもそもヒートシンクのサイズがCPUの性能に適合していなかったり原因は様々だ。
それらを確認するのに便利なのがサーモカメラだ。
スマホで使えるサーモカメラ比較表
メーカー | FLIR | FLIR | HIKMICRO |
商品画像 | |||
商品名 | FLIR ONE Pro(iOS) | FLIR ONE Pro | Mini 2 |
実勢売価 (2024/6/1時点) | ¥52,525 | ¥65,444 | ¥25,798 |
熱画像解像度 | 160×120 (19,200Pixels) | 160×120 (19,200Pixels) | 256×192 (49,152Pixels) |
フレームレート | 8.7Hz | 8.7Hz | 25Hz |
広角 | 55°×43° | 55°×43° | 50°×37.2° |
精度 | -20℃~400℃ ±3℃/±5% | -20℃~400℃ ±3℃/±5% | -20℃~350℃ ±2℃/±2% |
堅牢性 | - (1.8m落下試験Pass) | - (1.8m落下試験Pass) | IP40 (1m落下試験Pass) |
接続端子 | Lightning | USB Type-C | USB Type-C |
対応デバイス | iOS | android11/12/13 | android |
重量 | 36.5g | 36.5g | 20g |
保証期間 | 1年間 | 1年間 | 3年間 |
備考 | バッテリー駆動 (連続約1時間駆動) | バッテリー駆動 (連続約1時間駆動) | 延長ケーブルあり |
”スマホ サーモ カメラ”でGoogle検索するとこのFLIR社とHIKMICRO社の2社がメジャーなようなので2社の合計3製品で比較した。
まず価格面で見ると圧倒的にHIKMICROが現在リーズナブルな価格で入手が可能。
また熱解像度等を見てもHIKMICROが若干高性能のようだ。
一方で広角レンズの性能はFLIR製品の方がより広角な為、広い範囲の温度を計測したい場合はFLIR製品を選ぶといいだろう。
耐久性面ではいずれも落下性能を保持しているためさほど不安はない。とはいえ若干FLIR製品の方が優れている。ただIP性能などは取得していないようでスペックシートではそのあたりが不明だった。
HIKMICROはiOS非対応なためLightning端子付きのiPhoneで使用する場合は自動的にFLIR ONE Proを選択することとなる。Type-C対応のiPhoneユーザー向けではFLIR ONE EDGE/FLIR ONE EDGE Proという製品があり、そちらではAndroidのみではなく最新のiPhone 15も対応可能。
また、HIKMICROのMini 2はAndroid対応となっているものの、バージョンの範囲が不明だったためそこはウェブサイトに明記してほしいところだ。
重量が若干FLIR製品の方が重いのは、HIKMICROはバッテリー非搭載でバスパワー駆動で軽量のためだ。また、HIKMICRO Mini 2は付属品にType-C延長ケーブルが同梱されており、高いところや低いところを撮影する際にケーブルを伸ばす形で撮影ができるため、取り回しはHIKMICROに分があるような印象。
まとめ
以上FLIRとHIKMICROの計3製品を比較解説してきた。
HIKMICRO製品は実勢価格で他社と比べリーズナブルで付属品の幅も広く非常に取り回しがしやすくお勧めできる。組んだ自作PCやガジェット系の温度計測にはもってこいの製品だろう。
一方でお使いの端末がAndroidではなくiOS端末の場合はぜひFLIR製品も購入検討してほしい。