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同じGen 5 SSDでこれだけ変わる!?キオクシア「EXCERIA PRO G2」実機レビュー。圧倒的速度と驚異の低発熱を徹底検証

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ハイエンド<br>PC自作er
ハイエンド
PC自作er

高性能ゲーミングPCを自作しようと思うんだけど、結構データの書き込み多そうなんだよね。Gen 5ならある程度早いだろうしなんでもいいよね?2026年現在SSDも高いし。

Kotack<br>(ZACK IT編集)
Kotack
(ZACK IT編集)

それは大きな落とし穴。同じGen 5規格のSSDでもかなり使用感変わることあるから今回の詳細検証は必ず目を通して速度維持だけではなく低発熱なモデルを選ぶことをオススメする。

本記事では、SSD高騰が叫ばれる昨今でも大量のデータ書き込みやゲーミングPCとして複数のゲームを楽しみたいハイエンドユーザー向けに、「Gen 5 SSDならモデルが違っても速度差は体感できないのではないか?」という疑問に答えられるよう、ベンチマーク上の性能のみならず様々な実際のワークロードを通して得たデータを公開したい。今回は「キオクシア EXCERIA PRO G2」の提供を受けて同社製「EXCERIA PLUS G4」との比較だ。

PCIe 5.0(Gen5)対応SSDが登場して以降、ストレージの転送速度は10,000MB/sを超える新次元へと突入した。しかし、初期のGen5 SSDの多くは「極めて発熱が高く、巨大なヒートシンクや小型ファンが必須」という扱いづらさを抱えていたのも事実だ。マザーボード標準のヒートシンクでは冷やしきれずにサードパーティ製のSSD用ヒートシンクを購入したユーザーもいるだろう。

そんな中、世界最大級のNAND専業メーカーであるキオクシアから、満を持して登場したフラッグシップモデルが「EXCERIA PRO G2」である。当サイトZACK ITでは過去に「EXCERIA PLUS G4」を検証して「速いのに扱いやすい」という結論に至ったが今回の製品はそれを超えることができるか実際に検証していきたい。

公称シーケンシャルリードは驚愕の最大14,400MB/s。「EXCERIA PLUS G4」を遥かに凌駕するスペックを誇るが、気になるのは「実用時の発熱」や「実際のゲームロードにおける恩恵」だろう。

今回は、下位モデルとなる「EXCERIA PLUS G4(2TB)」と比較検証を行いながら、この最新最上位SSDの実力を徹底的に解剖していく。

提供いただいたのが1TBモデルであるが比較対象が「EXCERIA PLUS G4(2TB)」である点に
留意したい。条件はなるべく揃えるよう努力はしているので参考にしてほしい。

独自取材:なぜキオクシアは市場激変の中でも「一般ユーザー」へ高品質SSDを届け続けるのか?

昨今の自作PC・ストレージ市場は大きな転換点を迎えている。SSDを製造するメーカーによってはコンシューマー(消費者)向けを縮小、あるいは終了してAIデータセンターや大規模サーバー事業へ選択と集中をする中、キオクシアはコンシューマー(消費者)をどうとらえているのか。

今回のレビューにあたり、キオクシアの製品担当者へユーザーが最も気になっているであろう、「市場動向と製品への想い」について話を伺った。

── ZACK IT編集部:昨今はAIサーバー需要の爆発的な拡大により、SSDの価格高騰がユーザーへの不満として噴出しているのは事実あると思います。一般ユーザーにとっては買い時判断が難しく、メーカー各社もエンタープライズ向けを優先しがちな厳しい市場環境において、キオクシアはコンシューマー市場をどのように位置づけているのでしょうか?

キオクシア担当者:
「昨今のSSD市場において、AIサーバー向け需要の急拡大によりNANDフラッシュ全体の需給が逼迫しているのは事実です。この状況はしばらく続く見通しであり、私たちメーカーとしても決して平坦ではない、厳しい環境にあります。

そうした中にあっても、私たちキオクシアとしてはコンシューマー市場に引き続き注力していく方針です。

当社は『記憶で世界をおもしろくする』をミッションに掲げており、一般ユーザーの皆様に高品質なストレージ体験をお届けすることは、私たちの存在意義そのものだと考えています。その真摯な姿勢は、現在の製品ラインナップにも如実に表れています。

現在、PCIe 5.0対応SSDとして『EXCERIA PRO G2』『EXCERIA PLUS G4』『EXCERIA G3』の3製品を展開しており、いずれも100%キオクシア製のBiCS FLASH™を搭載しています。ハイエンドからスタンダードまで、用途やご予算に応じて妥協なく選べる選択肢を用意しました。

市場環境が厳しい時だからこそ、コンシューマー向け製品の供給を大切に守り抜いていきたい。それが、国内唯一のNANDフラッシュメーカーとしての私たちの強い想いです。」

市場が大きく揺れ動く中でも、国内自社工場製BiCS FLASHの供給力と高い品質基準を武器に、ゲーマーや一般ユーザーの足元を支え続ける──。その揺るぎない覚悟のもと送り出されたのが、今回テストする「EXCERIA PRO G2」だ。

足元のSSD市場に関しては「一メーカーとしてどうこうできる範疇をもはや超えてしまっている」という状況も見え隠れする取材だった。そんな中で感じたのは、コンシューマー市場への目線は常に途絶えずあったということだ。目下の収益性だけを見ればエンタープライズへ注力するのも株主が存在する営利企業としては間違った判断でもないといえる状況かもしれないが同社はここで長期的な消費者信頼を維持したいという思いを筆者はくみ取った。

警告:ゲーミングPCに「500GB」はもう無理!最低でも「1TB以上」が絶対条件な理由

実機検証に入る前に、これからPCを組む、あるいはBTOパソコンを購入するゲーマーに強く警鐘を鳴らしておきたい点がある。一部のエントリー向けBTO PCなどでは、現在でも標準構成として500GB前後のSSDが搭載されているケースが散見される。しかし、現代のゲーミング環境において500GBは完全に容量不足だ。

タイトル名実際のインストール容量
モンスターハンターワイルズ約122 GB
インディ・ジョーンズ/大いなる円環約117 GB
エーペックスレジェンズ(APEX Legends)約82 GB

上記のように、近年のAAA級タイトルは1本で100GB超えが珍しくない。これらにOS(Windows)のシステム領域やWindows Update(更新)、DiscordやGoogle Chromeといった常用ソフトを加えると、500GBのSSDは実質1〜2本のゲームを入れただけで容量警告(赤ゲージ)が出てしまう。

SSDは空き容量が逼迫すると、速度低下や寿命の低下(書き込み効率の悪化)を招く特性がある。快適なゲームプレイとPCの寿命を考慮するなら、「最低でも1TB、できれば2TB」の選択が現代の絶対条件であることは肝に銘じておきたい。

外観チェック&スペック比較:EXCERIA PRO G2 vs PLUS G4

EXCERIA PLUS G4は1000GB刻みだったが本製品は1024刻み

パッケージには環境に配慮したエコな紙製ブリスターパッケージが採用されている。プラスチックゴミを最小限に抑えつつ、製品を安全に保護する現代的なアプローチだ。

紙のブリスタパッケージ

SSD本体は標準的なM.2 2280フォームファクタ。大型の専用ヒートシンクが最初から固定されているタイプのGen5 SSDとは異なり、汎用性の高い薄型ラベル仕様となっている。マザーボード付属のヒートシンクをそのまま使えるため、グラフィックボードやCPUクーラーとの物理干渉を気にする必要がない。

SSD本体表面
SSD本体裏面

比較対象「EXCERIA PLUS G4」とのスペック比較

今回比較対象として用意したのは、同じくPCIe 5.0に対応したミドルクラス相当機種「EXCERIA PLUS G4」だ。仕様の違いについて一旦まとめておきたい。

項目EXCERIA PRO G2EXCERIA PLUS G4
展開容量ラインナップ1,024GB / 2,048GB / 4,096GB1TB / 2TB
インターフェースPCIe Gen5 x4 / NVMe 2.0PCIe Gen5 x4 / NVMe 2.0
フラッシュメモリキオクシア製 BiCS FLASH™キオクシア製 BiCS FLASH™
シーケンシャルリード
(最大)
14,900 MB/s (2,048/4,096GB)
14,400 MB/s
(1,024GB)
10,000 MB/s
シーケンシャルライト
(最大)
13,700 MB/s (4,096GB)
13,400 MB/s
(2,048GB)
12,700 MB/s
 (1,024GB)
8,200 MB/s (2TB)
7,900 MB/s (1TB)
フォームファクタM.2 Type 2280-S2-M(両面/片面実装)M.2 Type 2280-S2-M(片面実装)
消費電力(アクティブ)1,024GB: 9.6 W (typ.)
2,048GB: 8.4 W (typ.)
4,096GB: 8.5 W (typ.)
5.3 W (typ.)
総書き込み容量(TBW)1,024GB: 600 TB
2,048GB: 1,200 TB
4,096GB: 2,400 TB
1TB: 600 TB
2TB: 1,200 TB
製品保証期間5年間5年間

PRO G2は、PCIe 5.0 x4の理論上限(約15,700MB/s)に極限まで迫る14,400MB/sをターゲットにした真のハイエンド仕様となっている。また、EXCERIA PRO G2は新たに4TBモデルを展開、大容量高速ストレージが必要な動画編集者や、昨今性能進化が著しいローカルLLM使用者にとってもうれしい。ローカルLLMも高性能モデルであれば70~80GBは当然のように消費することとなる。複数モデルをインストールすればそれこそAAAゲームタイトルを複数入れるのと条件がほぼ変わらない。

ベンチマーク検証:14,500MB/s超の圧倒的実測値

まずはストレージの基礎体力を測る定番ベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.5」を用いて、両製品の最大転送速度を比較した。容量が異なるため若干条件は異なるがいずれもデータがゼロ(空)の状態で計測した内容となる。

EXCERIA PRO G2 1TB
EXCERIA PLUS G4 2TB

結果は一目瞭然だ。
EXCERIA PRO G2は、シーケンシャルリードで14,560MB/s、シーケンシャルライトでも12,641MB/sをマーク。公称値(14,400MB/s)を若干上回る驚異的なパフォーマンスを叩き出した。

シーケンシャル実効速度(Q1T1)においても8,500MB/sを超えており、大容量データのバックアップや動画編集における大容量フッテージの読み書きにおいて、圧倒的なアドバンテージを発揮する。

ただベンチマークソフトで得られる情報など、メーカー製品ページに載っている情報と大して変わらない。次章からは製品ページからは読み解けないEXCERIA PRO G2の魅力・強みを徹底検証。

【驚きの結果】高速な上位機でも十分冷える!?温度検証で判明した抜群の扱いやすさ

Gen5 SSDを導入する上で最も多くの自作ユーザーが恐れているのが「熱暴走(サーマルスロットリング)」だ。スロットリングに至らずとも、常時60度越えのような状況を好ましく思わないユーザーがほとんどだろう。CrystalDiskMark実行直後の最高温度をモニタリングソフト(HWiNFO)で計測したところ、衝撃的なデータが得られた。前回レビューでも使用した「EXCERIA PLUS G4 2TB」でもベンチマーク時でもマザーボード標準のヒートシンクで50度台中盤を維持、ハイエンドGen 5 SSDである「EXCERIA PRO G2」に至っては40度台中盤で推移するという結果に。

EXCERIA PRO G2 1TB
EXCERIA PLUS G4 2TB

ただし、高速な上位機種である「EXCERIA PRO G2」はほぼ新品状態、「EXCERIA PLUS G4 2TB」は現在4,000時間近く使用しているため若完全同条件での計測ではないことは留意しておきたい。それでも、上位機種である「EXCERIA PRO G2」がフルロード時でも50度を超えないというのは驚異的な結果であるといえよう。

一般的なGen5 SSDは高負荷時に70〜80℃近くまで達することも珍しくないが、EXCERIA PRO G2はマザーボード標準のヒートシンク環境下でも40℃台半ばで極めて安定して推移している。

転送速度が高速であるためデータ転送自体が一瞬で終わり、コントローラーへの負荷時間が短い点に加え、最新コントローラーの電力効率およびキオクシア製BiCS FLASHの省電力性の高さが功を奏していると推測される。「爆速なのに、冷える」。これまでのGen5 SSDの常識を覆す扱いやすさだ。

実ゲーム検証:ロード時間の短縮効果を徹底比較

続いて、実際のゲーミング環境における体感差を検証していく。仕様ソフトは「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」と「モンスターハンターワイルズ(MHWilds)」の2タイトルだ。

1. ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク

ベンチマークで計測可能な、ゲーム内のシーン切り替え時におけるローディングタイムの計測結果は以下の通りだ。

表としてもまとめたので参考にしてほしい。

シーンEXCERIA PRO G2(1TB)EXCERIA PLUS G4(2TB)
シーン #10.484 秒0.420 秒
シーン #21.419 秒1.659 秒
シーン #31.870 秒2.327 秒
シーン #41.832 秒2.265 秒
シーン #50.985 秒1.293 秒
合計ローディングタイム6.590 秒(約1.37秒短縮)7.964 秒

EXCERIA PRO G2は合計ローディングタイムで6.59秒を記録。PLUS G4に対してトータルで約1.37秒の短縮を実現した。シーン#3や#4のような重いマップ展開時において、コンマ数秒単位で着実にロードを削り落としていることが分かる。

2. モンスターハンターワイルズ(MHWilds)実動ロード時間

広大なシームレスマップを持つ最新の重量級タイトル『モンスターハンターワイルズ』における実測ロード時間を検証した。

測定シナリオEXCERIA PRO G2(1TB)EXCERIA PLUS G4(2TB)差(短縮時間)
ゲーム起動時間28.83 秒31.58 秒– 2.75 秒
マップ移動(緋の森 → 隔ての砂原)9.36 秒11.16 秒– 1.80 秒

ゲーム起動時間では約2.75秒の差をつけてEXCERIA PRO G2が勝利。
さらに特筆すべきはファストトラベル(緋の森から隔ての砂原へのエリア移動)だ。PLUS G4が11秒台を要したのに対し、PRO G2は10秒を切る「9.36秒」で遷移が完了した。

頻繁にファストトラベルや拠点への帰還を繰り返すハンターにとって、この約2秒の差はプレイの没入感とテンポを大きく向上させる。この数秒の差はアクションやファンタジー系のゲームであれば致命的にはならないかもしれないが、対人ゲームだと勝ち負けにつながる大きな差となる可能性も。

本製品の気になるところ・課題

性能・温度ともに隙のない仕上がりを見せるEXCERIA PRO G2だが、購入にあたって認識しておくべきボトルネックが1点だけ存在する。

世界的な「AI特需」による価格高騰の波

唯一のネックとなるのは価格面だ。冒頭のインタビューでも触れられた通り、世界的なAIサーバー向けメモリ需要の急拡大に伴い、NANDフラッシュ市場全体の価格が高騰基調にある。

本製品は最高峰の速度と国内製造NANDの信頼性を兼ね備えたフラッグシップであるため、どうしても導入コストは高めになる。1,024GB(1TB)モデルは国内実勢価格が約5万円。2,048GB(2TB)モデルが約9万円とハイエンドユーザーの中でもコスト度外視で作業効率に全振りできるユーザーではない限り手は出しにくいラインに達してしまっている。コストパフォーマンス最優先のユーザーにとっては、手が出しにくい価格設定と感じられるかもしれない。

まとめ:信頼・速さ・扱いやすさを兼ね備えた次世代の決定版

KIOXIA「EXCERIA PRO G2」を実際に検証して分かったメリット・注意点を整理する。

ここが素晴らしい(メリット)

  • 公称値超えの転送速度:シーケンシャルリード実測14,560MB/sの驚異的なトップスピード
  • 圧倒的な低発熱:ハイエンドとは思えないロード時最大46℃。過度な冷却ファン不要で扱いやすい
  • 確実なゲームロード短縮:最新の重いゲームタイトルでも体感できる高速ロード
  • 国内唯一の安心感:キオクシア製BiCS FLASH搭載と5年保証の信頼性

気になるところ(デメリット)

  • 市場のAI特需・NAND高騰による価格の高さ(導入ハードルの高さ)

こんな人におすすめ!

  • 「爆熱なGen5 SSDは避けたい」が、最高峰の速度が欲しいゲーマー・クリエイター
  • 最新ゲームタイトルのロード時間を極限まで削りたいエンスージアスト
  • 国産NANDフラッシュの信頼性と長期5年保証を重視してPCを組みたい自作ユーザー

Gen5 SSDが登場した当初の「速いが熱くて扱いづらい」という先入観は、EXCERIA PRO G2によって完全に払拭された。価格面のハードルさえクリアできるのであれば、現在選べる最上級のストレージ体験をもたらしてくれる間違いない1枚といえるだろう。

ZACK IT運営者
Kotack

Tech × AIメディア「ZACK IT」運営者。
元PCメーカー社員で、PCショップでの販売経験も持つハードウェアの専門家。自作PC歴は13年を超え、その深い知見を活かした忖度のないリアルな製品レビューを発信中。

現在はAI駆動開発(AIコーディング)による複数メディアの運営や、自作PC解説系のYouTubeチャンネルも手がける。Excel(VBA)やスプレッドシート(GAS)を活用した業務効率化ノウハウも得意領域。

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