直前の記事でインテルのCPU不具合に関するVmin上昇の情報があったよね?
あれば次に出てくるインテルCPUには影響あるの?
(ZACK IT編集)
インテルは自社のコミュニティサイトにて、次世代CPU
「Arrow Lake/Lunar Lake」に関しては今回の不具合は影響しないと声明を出したよ。
これまでのインテルCPU不具合関する情報
インテルの第13世代および第14世代のデスクトッププロセッサーにおいて、Vmin(最小動作電圧)の変動に関連する不具合については直前の記事で示した通りだ。
この問題は、システムの不安定性を引き起こし、クラッシュやハングアップといった症状が確認されている。インテルはこの問題に対して対策を講じているが、すべてのプロセッサーが影響を受けるわけではない。
インテル13/14世代のK無しi5やi3 CPUは不具合の対象?
今回インテルは自社コミュニティサイトで、改めて第13世代および第14世代のデスクトッププロセッサーの中でも、i5(K無し)やi3のモデルについては、Vminシフトの不具合による影響ないと発表している。
13/14世代におけるNon-K i5製品およびi3に加え、一時期疑われていたモバイル向けの13/14世代のCPUも今回明確に影響を否定したことになる。
インテルの次世代CPU「Arrow Lake/Lunar Lake」について
インテルは、次世代プロセッサーである「Arrow Lake」と「Lunar Lake」がVminシフトの不具合の影響を受けないことを強調している。これらのプロセッサーは、Raptor Lakeとは別の新しいアーキテクチャを採用しており、現在のVmin変動問題に対する影響はないと明言している。
Arrow Lake
Arrow Lakeは、インテルの次世代デスクトッププロセッサーとして登場予定であり、高性能かつ省電力を実現するための新技術が導入されている。この新しいアーキテクチャは通常のインテル製品ローンチサイクルだと2024年後半(10-12月)に発売されることが期待されている。
Lunar Lake
Lunar Lakeは、さらに進化した次世代モバイル向けプロセッサーであり、主にノートPCやポータブルゲーミングPC、ミニPC向けに設計されている。こちらもArrow Lake同様、Vminシフトの不具合に対する影響を受けない設計が施されている。
こちらのモバイル向け次世代プロセッサーに関してはすでにインテルが発表を公表しており、9月3日午後6時(PDT 米国太平洋標準時[夏時間])に次世代インテル Core Ultraプロセッサーを発表することがリリースとして公開されている。
Lunar Lakeは前世代Meteor Lakeから飛躍したAI性能向上をアピールしており、Copilot + PCとしてモバイルPCに搭載されることが期待される。
Vmin上昇の症状に関する情報
Vmin上昇による不具合は、システムの安定性に直接的な影響を与える可能性がある。特に高負荷時に問題が顕在化しやすく、クラッシュや動作の不安定さが発生することが報告されている。具体的には不具合が報告されたCPUが過電圧にさらされた結果、最小動作電圧(Vmin)が上昇してしまう事からくる各種不安定動作やクラッシュなど。インテルは、この問題に対してBIOSアップデートを通じた緩和策を推奨している。
最新のインテルCPU不具合に関する対策情報
インテルは、Vminシフトの問題に対処するために、ユーザーが常に最新のBIOSを適用することを強く推奨しており8月末までにBIOSアップデートを公開するとしている。使っている製品ごとにBIOS更新が異なるため、各自各マザーボード製品ページにアクセスして確認しよう。また、インテルは次のアップデートを2024年9月末までにさらなる情報を提供すると発表しており、今後の展開に注目が集まる。
まとめ
インテルの最新世代プロセッサー「Arrow Lake」および「Lunar Lake」は、現在問題となっているVminシフトの不具合に対して新しいアーキテクチャとして影響を受けないことが確認された。また、第13世代および第14世代の一部プロセッサーも影響を受けていないことをインテルが強調。ユーザーは、インテルの最新ガイダンスに従い、最新のBIOSを適用してシステムの安定性を確保することが重要である。最新のプロセッサーに対して懐疑的であったユーザーも少しはこれで安心するだろうか。