
ビジネスマン
最近PC作業で手首が痛くてさ。腱鞘炎ってやつなのかな。トラックボールか縦型マウスがいいって聞いたんだけど、実際どうなの?なんか使いにくそうじゃない?

(ZACK IT編集)
トラックボールは一生慣れないし親指攣るから使うのやめた。最近LOGICOOL LIFT M800見つけてようやく仕事用マウス探しの呪いから解放されそう。
LOGICOOL LIFT M800 基本情報とレビュー
LOGICOOL M800PG 評価
- 手首が辛くなりにくい
- おしゃれなデザイン
- ボタンのカスタマイズが豊富
- 静音スイッチ採用で静か
- 比較的軽め・小さい
- 非ゲーミングマウスとしては割高
- ホイールで横スクロールはできない
- 人によって不向きがあるかも
項目 | 主な仕様 |
---|---|
接続方式 | USB無線/Bluetooth |
ボタン | 6ボタン |
センサー | アドバンス オプティカル トラッキング |
DPI | DPI範囲: 400~4000dpi 公称値: 1000 DPI |
ユーティリティ | Logi Options+(Windows/macOS) |
保証期間 | 2年間 |
サイズ (WDH) | 高さ: 108mm 幅: 70mm 奥行き: 71 mm |
重量 | 125 g |
Logicool Vertical Ergonomic Mouse LIFT M800は、長時間のPC作業による手首や腕の負担を軽減することを目的に開発された、革新的な縦型エルゴノミクスマウスである。一般的なマウスとは異なり、持ち手を約57度の角度をつけることで手首をひねることなく、自然な手の位置で操作できるのが最大の特徴だ。

本体サイズは幅71mm、奥行き108mm、高さ70mmと同じくLOGICOOLから販売されているMX Verticalよりもコンパクトで、手の小さい人でも扱いやすい設計になっている。

接続方法はBluetoothとLogicool独自のUSBレシーバーの無線タイプ両方に対応しており、Bluetoothでは最大3台までのデバイスをワンタッチで切り替えて使用できるマルチデバイス機能も搭載している。マウス裏面に搭載されたペアリングボタンを押すとBluetooth対応PC側で自動で接続を促すメニューが出てくるのた押すだけ簡単ペアリング。この直感的な操作性がロジクール製品の魅力ともいえよう。BluetoothデバイスがWindows上で見つからず待つ時間ほどストレスがたまるものはないのでうれしいポイント。


また、静音スイッチを採用しているため、クリック音が非常に静かで、周囲を気にせず使用できる点も大きなメリットである。電源は単3形乾電池1本で動作し、最大24ヶ月のバッテリー寿命を誇るため、頻繁な電池交換は不要だ。カラーバリエーションはグラファイト、ペールグレー、ローズの3色展開で、パステルカラーのデスクトップ環境を構築しているユーザーにはもなじむホワイトやローズがおすすめ。使用者の好みに合わせて選べる点も嬉しい。

マウス裏面下部にはマグネット式の蓋がついており、外すと付属の乾電池とUSBレシーバーが。電池は公式ユーティリティ「Logi Options+」をインストールして確認すると100%表示に。基本付属の乾電池には期待していないが思わぬ誤算。

デザイン
パッケージは黒とグリーンカラーの混合で、いつものロジクール製ビジネス向けマウス・キーボードのパッケージと同様のデザインだ。






個人的にはその独特な形状と相まって独特で人を選ぶものの、従来のエルゴノミクスマウスにありがちな無骨なデザインではなく、曲線的で洗練されたフォルムは、スタイリッシュなデスク環境でも目を引く存在だ。カラーバリエーションも豊富で、自分のデスク環境や好みに合わせて選べる点も嬉しい。特に、ペールグレーやローズといったカラーは、白やパステルカラーのデスクセットアップによくマッチする。
性能
LIFT M800の性能は、日常的なPC作業において十分に満足できるレベルだ。DPIは400~4000の範囲で調整可能で、作業内容に応じて最適なカーソル速度を設定できる。特に、高解像度ディスプレイでの作業時には、DPIを高く設定することで効率的な操作が可能になる。ゲーミングマウスほどの感度性能はないが、ウルトラワイドモニターや4Kモニターの操作で困らない性能は持ち合わせる。
センサーにはアドバンスオプティカルトラッキング方式を採用し、レーザー方式に匹敵する認識性能を持つとされている。ホワイトデスクやマウスパッドの上ではもちろん、強化ガラスパネルの上での動作テストでも問題なくカーソルが動作。ただ、スモークガラスのような色付きであれば実用範囲で動作するが透明度が高いとカーソルの感度がもたつく。あくまでガラスの上での動作は参考程度にとどめてほしい。
応答速度も問題なく、Webブラウジングや書類作成、簡単な画像編集など、多岐にわたる用途でストレスなく使用できた。瞬時の判断と動きで勝敗が決まる競技性の高いe-Sportsには不向きかもしれない。とはいえ非ゲーミングマウスとしては非常に高いパフォーマンスを発揮する。一般的な水平マウスと比べて、カーソル操作に慣れが必要だが、慣れてしまえば違和感なく正確な操作が可能になる。
負担軽減・持ちやすさ
まず断っておくとLIFT M800のデザインは、かなり人を選ぶだろう。LIFT M800を初めて手にした時、その独特な形状に最初は戸惑った。しかし、実際に握ってみると、手首をひねらずに自然な角度でマウスを握れることに驚いた。この「握手するような」姿勢が、手首や前腕にかかる負担を劇的に軽減してくれる。長時間作業しても手首が痛くなることがなく、腱鞘炎の予防や症状緩和に非常に効果的だと感じた。また、意外な部分では手首が自然な体制になることで肩の力も心なしか普段より抜けているように感じる。
持ちやすさやフィット感に関しては、大きすぎず女性の手のサイズにも自然に握った感じにフィットするため、無理なく全体をホールドできる。曲線的でスタイリッシュなデザインも、ただ持ちやすさを犠牲にしたカッコよさではなくきちんと持ちやすさを考えられている点が好感。
一方で、57度角度がつくことによって通常では当たらないポイントがデスクに触れ的になる人もいるかもしれない。もし右手首下の骨がデスクに当たって気になる場合は、リストレストや厚めのマウスパッドを引くといいだろう。
静音性
LIFT M800は静音性の高いスイッチを採用。クリック音は比較的小さく、イメージとしては普通のスイッチに小さな輪ゴムを挟んでクリックしているような感覚。好みは分かれるかもしれないが個人的には小気味良いクリック感がありこれはこれで悪くない。
図書館や静かなオフィス、夜間の自宅など、音を立てたくない環境での作業に最適だ。ホイールのスクロール音も滑らかかつ静かで、引っかかるようなノイズが全くない。静かな環境を好むユーザーにとっては、これほどまでにストレスフリーなマウスはないだろう。
実際に他のマウスを用意して静音性を比較してみた動画を公開しているので参考にしてほしい。
関連記事:【解決策】マウスが勝手にダブルクリックになる「チャタリング」を直したい!確認すべき設定方法と対策
機能・カスタマイズ性
専用ソフトウェア「Logicool Options+」を使用することで、LIFT M800の機能を最大限に引き出すことができる。サイドボタンやホイール、合計6つのボタンを自由にカスタマイズできるほか、マウスカーソルの感度なども調整可能。

ボタンにはよく使う機能を割り当てて作業効率を大幅に向上させることが可能だ。筆者は「戻る」・「進む」ボタンと「タスクビュー」を割り当てた。「タスクビュー」を割り当てることで、ワンクリックで現在立ち上げているアプリ一覧を全画面で確認することができるので、アプリの切り替えがスムーズ。また、「デスクトップ画面の表示」を割り当てることもできるので、見られたくないウェブサイトやアプリ(?)を一瞬で非表示にできるため安心(?)。

ボタンを組み合わせることで、別の機能を割り当てることが可能で、実際に6ボタン以上の機能を1つのマウスで使用することができるため多ボタンマウスを使っているのと同様の恩恵が受けられる。中でも、戻るボタンとスクロールホイールを組み合わせることで水平スクロール(横スクロール)も可能で、横にも縦にも長いExcelファイル等を縦横無尽に駆け巡ることができる。

また、ボタンにはChatGPTを呼び出すこともできる点は驚いた。こんなところにもAI時代の波が来ているということだろうか。


コスパ
価格は断じて安くない。非ゲーミングマウスとしては高価な部類であろう。とはいえエルゴノミクス(人間工学)性能による腱鞘炎の予防や軽減、ボタンのカスタマイズ性による作業効率の向上を考慮すれば、決して高い買い物ではない。むしろ、手首の痛みに悩まされながら作業するストレスや、将来的な医療費を考えれば、むしろ安いくらいだとさえ感じる。長期的な視点で見れば、手や腕の健康を守るための先行投資と捉えることができるだろう。
サイズ・軽さ
LIFT M800は、乾電池式の縦型マウスとしては比較的軽量でコンパクトな設計になっている。手に持った時の重さは125gで、持ち運びに苦労することはない。ただマウス自体に厚みはあるので携帯性が特別優れているわけではない点に注意。あくまでオフィスや自宅用の1台としては適しているといえよう。軽さだけ見ればLOGICOOLのM650などのほうが軽いのであくまで縦型マウスにどこまで魅力を感じるかだろう。
まとめ
LOGICOOL LIFT M800は、腱鞘炎に悩むユーザーや、長時間のPC作業で手首の負担を感じているユーザーにとって、一度検討の余地のある魅力的な選択肢だ。独特な縦型デザインは、慣れが必要なものの手首を自然な角度に保ち、長時間の作業でも疲労を感じさせない。さらに、カスタマイズ可能なボタンや静音スイッチ、洗練されたデザインなど、エルゴノミクス性能以外の魅力も満載である。
カラーバリエーションも豊富なためスタイリッシュなデスク環境や女性にもおすすめできる。ぜひ購入検討してみはいかがだろうか。