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【設定方法解説】Ryzen 7 9700XでPBO有効化するとCPU性能はどう変わる?

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AMD初心者
AMD初心者

Ryzen 7 9700XでゲーミングPC組んだんだけど、PBOって何?なんかよくわからんから触らないようにしてる。

Kotack<br>(ZACK IT編集)
Kotack
(ZACK IT編集)

PBOを設定すると、簡単に言えばCPUのポテンシャルをグッと引き出せる。けど結論言うと性能向上の体感するのははやや厳しいかも。今回はそのPBOの設定方法から、どれくらい性能が上がるのかまで、わかりやすく解説していくから、もし試してみたいならこの記事を参考にやってみよう!

AMD Ryzen 7 9700Xの性能を最大限に引き出すとするPBO設定方法を徹底解説。PBOの仕組みから具体的な設定手順、実際にどれくらい性能が向上するのかを検証した結果まで、初心者にも分かりやすく紹介。

PBO(Precision Boost Overdrive)とは?

PBO(Precision Boost Overdrive)とは、AMD Ryzenプロセッサに搭載されている、温度や負荷状況に余裕がある際にCPUの性能を自動的に引き上げる技術である。通常、CPUの動作クロックは電力や温度といったいくつかの制限によって定められている。しかし、PBOを有効にすることで、これらの制限を緩和し、より高いクロック周波数で動作させることが可能となる。これにより、CPUの処理性能が向上し、より快適なPC環境となるイメージ。

PBOはオーバークロックの一種ではあるが、手動で電圧やクロックを調整する従来のオーバークロックとは異なり、CPUが持つポテンシャルを自動的に引き出す点が大きな違いでオーバークロックの知識もほとんどいらない。だからこそ中途半端な知識で設定してCPUを故障させてしまっては元も子もない。記事を最後まで読んで、そもそも自分は使うべきなのかどうなのか判断してほしい。ちなみに、PBOは手動OCと同じ扱いのため動作保証はなく、故障した際もユーザーの自己責任となる点には注意したい。

Precision Boost Overdrive により、工場出荷時の設定を越す仕様外でのプロセッサ動作が可能となるため、この機能を使用すると、AMD 製品保証が無効になり、システム メーカーまたは販売店が提供する保証も無効になる可能性があります。

デスクトップ向け AMD Ryzen™ プロセッサ製品ページより抜粋
「Precision Boost OverDrive 2」でのOC方法を解説!Ryzen 5 5600Xの性能を引き出す設定は? | AMD公式ファンサイト
Ryzen CPUのオーバークロック機能「Precision Boost OverDrive 2」の使い方を解説。最新のRyzen 5000シリーズの中から、6コア/12スレッドの「Ryzen 5 5600X」のパワーを引き出すための設定を...

PBOの設定方法

RyzenのPBO設定は、マザーボードのUEFI/BIOSから行うのが一般的だ。メーカーやマザーボードのモデルによってメニューの表記や配置が異なるため、ここではGIGABYTE製B650チップセットマザーボードを用意し解説する。

PBO(Precision Boost Overdrive)の設定方法 GIGABYTE編

  1. PC起動時にDeleteキーを押しBIOSに入る
  2. Advancedメニューを選択
  3. Precision Boost Overdrive(PBO) Enhancementの項目をダブルクリック
  4. PBOの設定を冷却環境や求める強度に応じて選択(90Level1~5等)
BIOSのメニュー

GIGABYTE製マザーボードは今回B650M AORUS ELITE AX ICEを用意。PBOのメニューでは数字2桁+Level1~5のような文字列が並んでいて始めはわかりづらいかもしれない。

メニュー項目の見方
70~90(許容温度)+Level1~5(数字が大きくなるにつれて性能向上幅が上がる)

今回用意しているCPUがRyzen 7 9700Xのため、扱いやすく適度な冷却環境でも90Level5でベンチマーク等で落ちることはなかった。しかし9950Xなどを使用する際に中途半端なCPUクーラーやケースファンの環境で油断して使用するとCPUの寿命を縮めたり、最悪の場合CPUの故障につながるため冷静に選択したい。

実際にPBO有効時の性能向上を検証してみる

まずはPBOを有効化して検証していくPC構成を下記にまとめた。後ほどCinebench 2024とモンスタハンターワイルズBenchmarkを使用してスコアを計測していくが、室温26度でケースには組み込まずデータを取っていく。ケース内に入れたり、室温が高かったり、グラボがさらに高性能で熱源がCPU近くにある場合また違った結果になることも留意したい。

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検証条件は以下のようにすすめる。

PBOの検証条件

  • Eco mode:オフ=TDP 105W
  • PBO設定:OFF/90Level2/90Level5 計3項目
  • ベンチマーク:Cinebench 2024/モンハンワイルズBenchmark

まず、Cinebench 2024のデータではシングルコア性能に影響は無い一方で、マルチコア性能については設定に応じて順当に引き上がっていることがわかる。90Level5とPBOオフ設定で比較すると約3%性能が向上していることが分かった。

Cinebench 2024のベンチマーク結果

次に、ゲームでPBOが果たして有効であるかどうかをチェックしていく。モンハンワイルズの設定はフルHD/中設定/フレーム生成ありで実行。

モンハンワイルズのベンチマーク結果

結果は期待に沿わず残念な結果に。まったく差が出ない形となってしまった。モンハンワイルズ自体CPU負荷の高めなタイトルではあるものの、GPUとのバランスもあるためCinebenchで現れた約3%の性能差はここでは発揮することがなかったようだ。

まとめ

結論をまとめると、PBOの設定を適切にすることで、純粋なCPU性能は最大約3%向上させることができるが、ゲームではそこまで体感できる差は生まれない可能性が高い。また、前にも述べた通りAMD RyzenのPBO(Precision Boost Overdrive)は故障時はユーザーの自己責任となりメーカーや販売店の保証を受けることができない恐れがあるため注意したい。

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