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【違い検証】PCゲームで16GBは足りない?そもそもメモリ16GBと32GBでパフォーマンスに差は出る?

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初心者<br>PCゲーマー
初心者
PCゲーマー

AIかなんか知らんけど、ゲーミングPC買おうとしていたのに32GBだとぼったくりなんだが…。そもそも16GBでも価格上がっちゃったけど予算抑えて16GBじゃダメかな?

Kotack<br>(ZACK IT編集)
Kotack
(ZACK IT編集)

メモリ16GBと32GBで他の攻勢を合わせて複数のゲームタイトルで検証してみたからこの記事を参考にしてみて。

ゲーミングPCのメモリ16GBと32GBの違いを徹底検証。PCの3Dゲームで16GBは本当に足りないのか、fpsのパフォーマンス差を32GB構成と比較しながら具体的な検証する。メモリ高騰の影響でゲーミングPCの搭載メモリ容量に悩んでいる初心者ゲーマーは必見だ。

ゲーミングPCに32GB必要?16GBじゃ足りない?

2025年後半から、AI用途の急激な増加によるデータセンター向けのメモリ需要が右肩上がりといった様相を呈しており、一般向けのメモリ価格も軒並み高騰。しかも世界的にも高いシェアを誇っていたメモリの有名ブランドが「個人向けにメモリ売るの辞めます」という公式発表をする始末。

参考記事:【今後どうなる】Micron、一般向け「Crucial」ブランド終了!大口のAIデータセンター向けに注力!

数年前のゲーミングPC水準だと16GBが一般的であったにもかかわらず近年のPC界隈の常識がシステム全体の要求スペックが軒並み上昇したことで、徐々に32GBに移り変わりつつある中、この需要拡大での価格高騰はPCゲーム初心者のみならず今後PCを買い替えようとしていた中堅者以上をも悩ませるネタとなっているのではないだろうか。自作PCやBTOモデルの購入を検討する際、コストを抑えるためにメモリ容量をどうするかは非常に大きな問題となる。

本記事では、この疑問を少しでも解消するため、同じゲーミングPCにおいてメモリ16GBと32GBを用意し、実際のPCゲームプレイ時におけるfpsや動作の安定性にどのような違いが出るのかを詳細に検証していく。最新の技術を駆使したタイトルでの検証を通じて、16GBじゃ足りないという状況が現実のものとなっているのかどうかを徹底的に明らかにする。

16GB/32GB構成を用意しfpsに違いが出るか実際に検証

メモリ容量がfpsに与える影響は、主にゲームが使用するリソース量と、OSやその他のバックグラウンドプロセスが使用するリソース量に依存する。今回の検証ではあくまで「ゲームのみを立ち上げた状態で計測」するため、ChromeやOBSなどゲームとともによく使用されるアプリとの同時使用などマルチタスクは考慮していない点は先に注記しておく。今回検証に使用するゲーミングPCの構成は下記の通りだ。

パーツパターン①/5700X
OSWindows 11 Home 25H2
CPURyzen 7 5700X 8コア16スレッド
GPUPowerColor Hellhound
Radeon RX 9070 16GB
メモリ16GB(8×2) DDR4 3200MHz/
32GB(8×4) DDR4 3200MHz
SSDPCIE Gen 3 SSD 1TB
電源80 PLUS GOLD 750W
ドライバAdrenalin 25.11.1
メモリはDDR4の8GBモジュール2枚もしくは4枚差しで検証

検証ゲームタイトル

  • モンハンワイルズBenchmark
    • フルHD/高/FSR-バランス/フレーム生成あり
  • インディ・ジョーンズ/大いなる円環
    • フルHD/高/FSR-バランス/フレーム生成あり
  • APEX LEGENDS

今回検証に使用するゲームタイトルの中でAPEXは比較的軽い部類に入る。そしてモンハンワイルズやインディ・ジョーンズ/大いなる円環は不可が高いゲームタイトルとして使用するが、いずれもレイトレーシングやパストレーシングの設定はオフで検証。

ゲームが要求するメモリが16GBを超過した場合、PCは一時的にSSDやHDDを仮想メモリ(ページファイル)として使用し始める。この動作は、物理メモリに比べて圧倒的に遅いストレージを介するため、フレームレート(fps)の極端な低下や、ゲームの一時的なスタッター(カクつき)を引き起こす主要な原因となる。特に『インディー・ジョーンズ』や『モンハンワイルズ』のようなタイトルは、テクスチャやオブジェクトデータ量が膨大であり、メモリを多く消費する傾向にある。

各ゲームタイトルの検証前に、Windows 11 OSを起動して約10分経過後のメモリ使用量を比較した。この数値はタスクマネージャー上から確認できる数値であり、バックグラウンドで起動するアプリなどはSteam以外はWindows標準のものとなる。

メモリ32GBの場合
メモリ16GBの場合

この検証では搭載メモリ以外の構成はもちろん全く変えておらず、起動しているアプリケーションにも違いはない。であるにもかかわらずこの簡易的な検証結果からもわかる通り、32GB構成のほうがメモリ消費に約0.3GB多く消費しているということは、システムの傾向上搭載メモリが多い場合には多めにプロセスへ割り当てを行い快適な動作を担保しているようだ。

メモリ搭載が増えれば、Windows上で消費するメモリの使用量が増加する傾向にある

つまりここで主張したい内容がどういうことかというと、メモリ32GBモデルを購入したユーザーが、タスクマネージャーのみを見て「メモリ一杯使ってるから16GBだったらモッサリしてたかも…。」のような懸念はあまり意味がないという点だ。

モンハンワイルズBenchmark

早速ゲームの動作について検証をしていく。まずはモンハンワイルズBenchmarkで設定については先ほどの章で記載したとおり、フルHDの高設定でフレーム生成ありでベンチマークデータを取っていく。今回は実ゲームでのプレイ動作ではなく、ベンチマークソフトを用いた計測であるためあくまで参考地である点はご了承願いたい。

誤差の範囲である点を否定できないものの、32GB構成のほうが約1.2%パフォーマンスが上回る結果に。ただしフレームの違いや差を体感できる者は皆無に近いだろう。また、モンハンワイルズ起動中のシステムメモリ使用量についても、32GB構成のほうが多く消費する結果となっている。32GB構成の際にMSI Afterburnerを使用して監視したところメインメモリ(RAM)の消費が約20GBとなっており、到底メモリ容量16GBでは足りないとも一見すると思える。しかし、実際に16GBで検証を行ってもベンチマークが途中で落ちたり、ベンチマーク動作中に3Dテクスチャの乱れやエラーなどを確認することはできなかった。むしろメモリ16GB構成の際にはログ上では約15GBのみの消費にとどまっている(もちろんギリギリではあるが…。)

メモリ32GBの場合
メモリ16GBの場合

結論としては、モンハンワイルズでは32GBと16GB構成でのパフォーマンスは若干性能差が出るものの、ほぼ誤差の範囲内であった。そして32GB構成だと20GB以上メインメモリを消費しているように見えるものの、実際16GB構成にするとそこまで使用されていないこともわかる。体感についても16GB構成だからといって目立った動作不良などもなく、快適にプレイできそうだ。

メモリ32GBの場合
メモリ16GBの場合

インディ・ジョーンズ/大いなる円環

続いてインディ・ジョーンズ/大いなる円環の実際のプレイで検証。検証に使用するシーンはストーリー冒頭の「レイダース」再現のシーンから、ジョーンズ博士が大学の研究室で起床する、約15分弱程度のプレイを行った。インディ・ジョーンズ/大いなる円環は、ムービーシーンは60fpsが上限となっており、プレイ中は上限なしだ。ムービーはスキップせずすべて再生した中での平均fpsのデータとなる。なお、このゲームタイトルではMSI Afterburnerの同時起動で100%の確率でクラッシュするため、AMD Software Adrenalin Editionを使用してのログデータとなる。

結果としてはまさかの16GBのほうがパフォーマンスが上回るような数値になってしまってはいるが、Benchmarkのように完全に同じシーンや挙動の再現が難しいことからくる実プレイならではの差が出た形だ。

インディ・ジョーンズ/大いなる円環に関してはプレイ中のメモリ消費が搭載容量違いでの差が大きく、32GB構成の場合は約3GBも多く消費する結果に。

メモリ32GBの場合
メモリ16GBの場合

APEX LEGENDS

最後に、APEX LEGENDSの検証データを載せてまとめに移りたい。結果は搭載メモリを32GBにアップグレードしたところでパフォーマンスの差は無いに等しい。この結果は上限fpsを初期設定の144fpsから300fpsに引き上げてもこれであり、おそらくTPS系ゲームで人気の「フォートナイト」もフルHDのパフォーマンス設定あれば同様の結果になると思われる。

基本的にAPEXもフォートナイトもグラフィックの美麗さよりも競技性が高く瞬発性のほうを求められるため、主に使用される設定は負荷が低めでパフォーマンス重視であることからもメモリ32GBと16GBで差が出にくい要因でもあるだろう。

PCの搭載メモリが32GB必要なケースはある?

メモリ32GBの恩恵が最大限に発揮され、16GBでは心もとなくなってくるケースは、主に以下の3つのパターンに分類される。これらの用途においては、32GBのメモリを選択することが、快適で安定したPC環境を構築するための必須条件となる。

  1. 高負荷なグラフィック設定でのPCゲームプレイ
  2. 動画編集・3DCG制作
  3. マルチタスクを多用する環境/ゲーム配信等

フルHD解像度であっても、すべての設定をウルトラ設定にして高負荷なテクスチャが増加したり、WQHDや4K設定といった高解像度環境では、さらに大量のメモリが必要となり、16GBでは足りない状況が頻繁に発生する。これらの高設定を安定したfpsで維持したいのであれば、32GBへのアップグレードは実質的に必須である。今回検証に使用したインディ・ジョーンズ/大いなる円環でも、フルレイトレーシング環境やウルトラ設定ではメモリは32GBを要する。

https://bethesda.net/

また動画編集に関しても32GBが好ましいといえる。しかし動画編集といってもショート動画を少しいじるくらいであれば16GBで問題ないケースもあるためこちらに関して完全にケースバイケース。

また、ゲームの配信を行うクリエイターもゲームソフト以外にもOBSや配信周りのソフトを同時で立ち上げることも多いだろう。必ずしも配信PCを用意できない環境ならなおさら1つのPCの構成要件は引きあがるため32GB以上は用意したい。

まとめ

ゲーミングPCにおけるメモリ16GBと32GBの違いは、単純な数字の差ではなく、ユーザーの具体的な使用環境と要求パフォーマンスによってその意味が大きく変わる。

現時点の結論として、カジュアルなPCゲームプレイや、設定を控えめにしてフルHDでプレイする分には、メモリ16GBでも十分なパフォーマンスを得られるといえるだろう。コストを重視し、fpsが最優先でない場合は16GBも一つの選択肢として悪くないと言える。

昨今のDDR5メモリ高騰を鑑みればいったん16GBでやり過ごしつつ、予算が確保出来たら32GBにアップグレードというのも選択肢の一つに加えたい。メモリの換装は比較的にハードルも低く、自作PC初心者であっても実現できる可能性が高い。

自身のプレイスタイルや予算、そして用途を十分考慮し、最適なメモリ容量を選択することが、快適なゲーミングPC環境を構築する鍵となるためぜひこの記事も参考にしながら決めてほしい。

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