新しいMac miniを買ったんだけど、ケチってSSD256GBの一番安いモデルを買ってしまった…新しいMac miniってSSD換装できるんだっけ?
(ZACK IT編集)
確かにM4/M4 Pro搭載で話題になったけど、カスタマイズしないと256GBしかないんだね(笑)今時のPCで256GBでアプリケーション一杯入れて使う場合に足りるケースあるのかな…足りないSSD問題とその解決策を徹底的に解説していく。
高性能なM4/M4 Pro搭載の新しいMac mini(2024)
新しいMac mini(2024)の最大の魅力は、なんといってもApple Siliconの最新チップ、M4およびM4 Proの搭載だ。M2から比較すればその性能は大幅に向上しており、特にグラフィックス性能の進化は目覚ましい。これにより、動画編集や3Dレンダリングなどの高負荷な作業も、よりスムーズに行えるようになった。
M4は、その優れたパフォーマンスと電力効率のバランスが特徴で、日常的な作業はもちろん、クリエイティブな作業も快適にこなせる。一方、M4 Proは、よりプロフェッショナルな用途を想定しており、さらに高い処理能力と帯域幅を提供する。これにより、プロの映像編集者や3Dアーティストも満足できるパフォーマンスを実現していると言えるだろう。
そして筐体についても特筆すべき点があり、より小型化した点だ。この極小ミニPCのような見た目でACアダプター無しの電源コードだけで動作するというのだから驚きを禁じ得ない。ACアダプターがないということは、この小型筐体の中に電源部分が内蔵しているということを意味する。これと同等サイズのGEEKOMミニPCは薄型とはいえACアダプターを採用しておりその点は大きく新しいMac miniと異なる点だ。
新しいMac mini(2024)に潜む落とし穴
これまで新しいMac miniの魅力を語ってきた。が、注意すべき点もある。それは、SSDとメモリのカスタマイズに関する問題だ。
Appleシリコンとなった現在のApple製品全般に言えることだが、Mac miniも例にもれず購入後のSSD交換はApple独自規格となっており基本的に不可能となっている。つまり、購入時にストレージ容量やメモリ容量を十分に検討する必要がある。
しかし、Appleのカスタマイズオプションは、知っての通り安価とは言えない部類だ。例えば、256GBのSSDを1TBにアップグレードするだけでも、かなりの追加費用が発生する。
当サイトに何度か訪れるユーザーであれば自作PCにも精通した人が多いかと思うが、通常M.2 SSD(NVMe)はAmazonや専門店等でパーツ単位で購入可能であり、2025年1月現在の1TB相場は約1万~1.3万円だ。しかしAppleのMac miniのSSDカスタマイズで発生する差額は1TBでも6万円。2TBに至っては12万円(!?)だ。それであればカスタマイズ無しの新しいMac miniがさらにもう1台買ってもお釣りがくる計算となる(新しいMac miniのベース価格は94,800円…嘘だろ…)。
そこで、この問題を解決する有効な手段の1つとして、搭載された高速転送を可能にするポート、Thudnerbolt 4を活用して大容量のシステムドライブを低コストで構築していこうじゃないかというのが今回の記事の趣旨。ケース+1TBSSDで約2万円あれば用意可能の為、3分の1のコストでストレージの拡張が可能。
Mac miniのスペックリスト/性能
改めて書くほどでもないかもしれないがAppleストアオンラインでカスタマイズ購入可能なモデルとスペック表を記しておく。
項目 | Mac mini (M4) | Mac mini (M4) | Mac mini (M4) | Mac mini (M4 Pro) |
---|---|---|---|---|
価格(税込) | 94,800円 | 124,800円 | 154,800円 | 218,800円 |
チップ | 10コアCPU(4P+6E) 10コアGPU | 10コアCPU(4P+6E) 10コアGPU | 10コアCPU(4P+6E) 10コアGPU | 12コアCPU(8P+4E) 16コアGPUもしくは 14コアCPU(10P+4E) 20コアGPU |
メモリ | 16GB/24GB/32GB | 16GB/24GB/32GB | 24GB/32GB | 24GB/48GB/64GB |
SSD | 256GB/512GB/ 1TB/2TB | 512GB/ 1TB/2TB | 512GB/ 1TB/2TB | 512GB/1TB/2TB /4TB/8TB |
サイズ (高さx幅x奥行、cm)/重量 | 5.0×19.7×19.7 /1.18kg | 5.0×19.7×19.7 /1.18kg | 5.0×19.7×19.7 /1.18kg | 5.0×19.7×19.7 /1.18kg |
Pコア・EコアはAppleが謳っているわけではないがインテルCPUが昨今同様のコア構成となっておりそう呼称しているため文字数の便宜上そのように記している。
最安モデルはSSDが256GBとはいえ10万円を切る価格で登場したことに一時話題となった。今回サイトで用意したモデルもこの最安モデル(M4/16GB/256GB)だ。
小型軽量なミニPC 他社製品と比較をしてみる
性能については発売から時間経過とともに既に情報があふれているので省略。ただProがつかないM4でもミニPCとして見れば驚異的な性能であることは間違いない。
続いてサイズ感の比較。
GEEKOMはIntel Core i9-13900H/Windows 11 Pro搭載の高性能モデル。このWindows OS搭載ミニPCで比較をしていく。
上から見たフットプリントでは若干Mac miniの方が大型だが、横から見ると筐体の厚みはほぼ一緒。ただGEEKOMはACアダプターでMac miniは電源内蔵している点に留意。そういう意味ではMac miniはコンパクト・取り回し性に優れる。
Mac miniに外付けSSDを用意するメリット・デメリット
まずは、購入前にSSDをカスタマイズする場合と、外付けSSDを用意してOSの再インストールをする方法でメリット・デメリットを見ていく。
外付けSSDを用意する場合、1TBのSSDとThunderbolt 4対応ケースを用意するコストは約2万円。大して購入時にカスタマイズするオプションだと6万円なので大体3倍コストが変わることがわかる。また、Mac miniに搭載されたSSDはそこまで高速ではないことが分かっているので、Thunderbolt 4接続で高速NVMe SSDを別途使用したほうが読込・書込速度は優れる。
一方で、Mac mini 2024に搭載されたThunderbolt 4ポート3つのうち1つを常時使用することになるので、その点に目をつぶれるかどうかは事前に検討の余地あり。また、MacBookのように持ち運びは想定していない(据え置きで使用)の為あまり不都合は生じないと思われるが、単純に常にSSDケースが本体から生えていることにはなるので見た目のスマートさ・シンプルさは損なわれる。
外付けSSDにmacOSへの再インストールするために必要なもの
さて、外付けSSDを準備するには主に2つのものが必要。
そこまで速度を追求しないのであれば、USB 3.2 Gen2(10Gbps)やUSB 3.2 Gen2x2(20Gbps)対応の外付けSSDケースでも不可能ではない。ただ、せっかく背面にThunderbolt 4/USB 4対応ポートが用意されているため最大限利用したい。そこで今回用意する製品が下記となる。
Thunderbolt 4/USB 4対応のSSDケースにはAmazonで探すとそこそこ出るが、やはりまだラインナップの豊富さに欠ける上少々値が張る為、検証用にどれを用意するか非常に悩んだところ。今回はLogitec製のものを使用する。
Thunderbolt 4/USB 4は高速転送を可能にする反面、非常に発熱が多く出るため、レビューを見て途中で熱要因で止まるというクチコミがある商品については排除する必要がある。OSシステムをインストールする為、途中で熱で上がる用では話にならないからだ。