AMDのRadeonってAIの画像生成には向いてないって聞いたんだけど、Stable Diffusionは使えないの?
(ZACK IT編集)
少し前まではそう言われていたけど、AMD Radeonに最適化されたAI画像生成ソフトウェアも出てきているんだ。「AMUSE」っていうStable Diffusionベースのソフトウェアがある。これならRadeon環境でも超絶簡単にAI画像生成環境を構築出来て、ローカルPCでバンバン生成できるよ!
「AMUSE」とは?
「AMUSE」は、AMDのRadeonに最適化されたAI画像生成ツールで、Stable Diffusionをベースに動作している。Stable Diffusionといえば、Web UIやAutomatic 1111版などいくつか導入方法はあるがいずれもRTX 4070 SUPERや4080などNVIDIAのCUDAコアを活用して大量の画像を生成することで知られているが、Radeonユーザーにとってはパフォーマンス面で劣ることや、そもそも互換性の問題から少なくともWindows上では安定した生成環境を用意するハードルが課題だった。
しかし、この「AMUSE」はAMDの最新のXDNAI技術を用いて、モバイルベースのAPUやデスクトップ向けでもRYZEN AI機能を備えたRYZEN 5 8600Gでも画像生成機能を高速で効率的に画像生成を行えるように設計されている。
さらに、Stable Diffusionのコミュニティが提供する多数のモデルや設定もサポートしているため、カスタマイズの自由度も高い。
推奨環境 | ・AMD Ryzen AI 300シリーズ+24GB RAM(モバイル) ・AMD Ryzen 8040シリーズ+32GB(XDNA、モバイル) ・Radeon RX 7000グラフィックスカードシリーズ |
最低環境 | 24GB VRAM/32GB RAM/40GBディスク領域 |
「AMUSE」のインストール方法
「AMUSE」のインストールは非常に簡単。まず公式サイトからインストーラーをダウンロードし、セットアップファイルを実行する。AMDのRadeon GPUを使用している場合、ドライバやソフトウェアの最新バージョンをチェックしておくことをおすすめする。特にAMUSEは最新のドライバに依存する部分が多いため、古いドライバでは動作が不安定になる可能性があるためAMUSEが推奨するバージョン以前のAdrenalin Editionの場合は先にアップデートしておこう。
インストール後、初回起動時にはいくつかの初期設定が必要だ。Stable Diffusionモデルのダウンロードや、生成に必要なライブラリのインストールが必要な場合があるので、ポップアップででる指示に従って進めれば良い。これらのセットアップが完了すれば、すぐにAMUSEで画像生成を楽しめる。
インストール自体はものの数分もかからず終了し、あまりの簡単さにあっけを取られるレベル。筆者が依然「AUTOMATIC 1111版」のStable Diffuion環境をRTX2070機で構築した際はまずPython環境からインストールする必要があり、1日中パソコンに張り付いてやっとの思いで起動した記憶。
AMUSE」の使い方
AMUSEのUIは直感的で、初めてのユーザーでも使いやすい設計となっている。画面は大きく分けて「EZモード」と「Advancedモード」に分かれている。
EZ Modeの初期設定では「Negative Prompt」は使用できないが、歯車マークの「Settings」の中に「Negative Prompt」を有効化するメニューが存在する。もちろんAdvanced Modeであれば対応するモデルでは「Negative Prompt」を標準で使用可能。
EZモードでは、テキストボックスに生成したい画像の内容を入力するだけで、簡単にAIが画像を生成してくれる。こちらは特に初心者向けで、細かい設定を気にせずに試したい場合に最適だ。
一方、Advancedモードでは、画像生成の細かなパラメータを調整することができる。具体的には、生成する画像の解像度やSeed値、ステップ数などをカスタマイズすることが可能だ。また、複数のStable Diffusionモデルを切り替えたりもできるためより高度な生成プロセスを体験したいユーザーに向いている。