
PCゲーマー
今発売済みのRTX 50シリーズで一番安いのが5070で10万円越えとか…もうリーズナブルなゲーミングPCは存在しないのか…。

(ZACK IT編集)
ナイスタイミングなことにこの度NVIDIAはRTX 50シリーズ初のミドルレンジ製品RTX 5060 Ti/5060を発表したよ!しかも発売日ももうすぐ見たい。
RTX 5060 Ti/5060正式発表
NVIDIAは、かねてより噂されていたGeForce RTX 50シリーズの新たなミドルレンジモデル、RTX 5060 TiおよびRTX 5060を正式に発表した。Ampere/Ada Lovelace世代を経て、最新のBlackwellアーキテクチャを採用した本GPUは、DLSS 4にも対応することで、前世代の同クラス製品と比較して大幅なゲーミング性能向上を実現しているという。特に、Tensorコアもレイトレーシングコアも刷新され、レイトレーシングやDLSSといったNVIDIA独自の技術との組み合わせにより、最新のPCゲームにおいてよりその真価を発揮する。
今回の発表では、両モデルの基本的なスペックに加え、ターゲットとするユーザー層や想定される用途なども明らかにされた。エンスージアストだけでなく、幅広いゲーマーだけではなくクリエイターにとって注目の製品となることは間違いないだろう。
RTX 5060 Ti/5060の詳細スペック
正式発表されたRTX 5060 Ti/5060のスペックについて詳しく見ていこう。
項目 | RTX 5060 Ti | RTX 5060 | RTX 4060 Ti |
---|---|---|---|
CUDA コア数 | 4608 | 3840 | 4352 |
アーキテクチャ | Blackwell | Blackwell | Ada Lovelace |
Tensor コア (AI) | 第 5 世代 / 759 AI TOPS | 第 5 世代 / 614 AI TOPS | 第 4 世代 / 353 AI TOPS |
レイ・トレーシング コア | 第 4 世代 / 72 TFLOPS | 第 4 世代 / 58 TFLOPS | 第 3 世代 / 51 TFLOPS |
ベース/ブーストクロック (GHz) | 2.41/2.57 | 2.28/2.5 | 2.31/2.54 |
標準メモリ構成 | 16 GB/8 GB GDDR7 | 8 GB GDDR7 | 16 GB/8 GB GDDR7 |
レイ・トレーシング | 対応 | 対応 | 対応 |
NVIDIA DLSS | DLSS 4 (SR/DLAA/RR/ FG/MFG) | DLSS 4 (SR/DLAA/RR/ FG/MFG) | DLSS 3.5 (SR/DLAA/RR/ FG) |
PCI Express | Gen 5 | Gen 5 | Gen 4 |
Microsoft DirectX 12 Ultimate | 対応 | 対応 | 対応 |
NVENC エンコーダ/ デコーダ | 1x 第9世代/ 1x 第6世代 | 1x 第9世代/ 1x 第6世代 | 1x 第8世代/ 1x 第5世代 |
AV1 エンコード/ デコード | 対応 | 対応 | 対応 |
CUDA 対応 | 12.0 | 12.0 | 8.9 |
最大GPU温度 (°C) | 87 | 89 | 90 |
Total Graphics Power (W) | 180 | 145 | 165 / 160 |
推奨システム電源 (W) | 600 | 550 | 550 |
Blackwellアーキテクチャの採用により、CUDAコア数、Tensorコア数、RTコア数が大幅に増加していることが特徴である。これにより、AIを活用した処理能力やレイトレーシング性能が飛躍的に向上しているとNVIDIAは謳っている。

NVIDIAは先日秋葉原で開催された「NVIDIA Gamer Day」でも担当者の解説であったが、市場で最も多いGeForceユーザーはRTX 30シリーズらしい。そのあたりからの買い替えを促したいことが伝わる性能を表す資料だ。(RTX 5060 TiをRTX 30シリーズとも比較している)

RTX 5060 Ti/5060の価格は?
ゲーマーにとって最も気になる情報の一つが、価格であろう。昨今のグラボの高騰にはやはりこみあげてくる購買意欲にも冷静になってしまうPCゲーマーもいたはず。それもそのはずで、PC単体ではなくGPU単体で10万越えが常態化していてはそんなたやすく変えるものではないからだ。
NVIDIAの公式発表によると、RTX 5060 Tiの市場最安価格は税込69,800円からとしている。そしてRTX 5060は55,800円からだ。
RTX 5060 Ti | RTX 5060 |
---|---|
税込69,800円~ | 税込55,800円~ |
$379(55,000相当|25/4/16為替) | $299(43,000相当|25/4/16為替) |
これは、RTX4060が4万円台で購入できていたころから比べると20%を超える値上げとなり、ミドルレンジ製品を求めるユーザー層にとっては手痛い出費となりそうだ。とはいえRTX 5070が10万円超えとなると相対的に見て最新世代のRTX 50シリーズの最安価格帯であることは間違いがなく、そのDLSS 4の恩恵をフルで受けることができれば対応ゲームではかなりのアドバンテージとなる。特にMFGを適用できる初のミドルレンジ製品のためこの価格帯でも十分魅力を感じて人気機種になる可能性は十分にある。
25/4/16 22:30追記:パソコン工房の秋葉原店が公式Xを更新し、一部のメーカー製品の型番と価格が発表された。現在GIGABYTEと玄人志向のRTX 5060 Tiが16GB版の未確認できている。そのほかのメーカーについては情報がアップデートされ次第更新していく。
メーカー | 型番 | 価格 (税込) |
---|---|---|
GIGABYTE | GV-N506TAORUS E-16GD | ¥98,800 |
GIGABYTE | GV-N506TAERO OC-16GD | ¥95,800 |
GIGABYTE | GV-N506TGAMING OC-16G | ¥94,800 |
GIGABYTE | GV-N506TEAGLE ICE-16 | ¥92,800 |
GIGABYTE | GV-N506TEAGLE OC-16GD | ¥89,800 |
GIGABYTE | GV-N506TWF2-16GD | ¥80,100 |
玄人志向 | GG-RTX5060Ti-E16GB/OC/DF | ¥85,800 |
RTX 5060 Ti/5060の発売日はいつ?
RTX 5060 Tiは本日執筆時点の夜から販売が解禁となる模様。さらに価格が抑えられたRTX 5060は5月の発売を待ちたい。
RTX 5060 Ti/5060は抽選販売?
昨今、高性能なグラフィックボードの発売時には、需要が供給を大幅に上回り、抽選販売となるケースが常態化している。今回のRTX 5060 Ti/5060は、先に発売されたハイエンドからアッパーミドル製品と比べ価格が抑えられた製品となり、ユーザーのボリュームも最も多いゾーンだ。供給もそれなりにある可能性は捨てきれないが、需給のバランスが発売日直後は崩れる可能性もあるため抽選販売情報があればこのサイトでも更新していく。
25/4/16 22:30追記:パソコン工房の秋葉原店が公式Xを更新し、25/4/17の朝11時オープン時から抽選ではなく順次販売するとのこと。ただし本数が極めて少数の模様。
まとめ
NVIDIA GeForce RTX 5060 Tiの正式発表は、多くのPCゲーマーにとって待ち望んでいた朗報であろう。大幅な性能向上、魅力的な価格設定、そして最新技術の搭載は、ミドルレンジGPUの新たなスタンダードとなる可能性を秘めている。しかし、実際の価格や購入方法としての抽選販売の可能性など、まだ不確定な要素も多い。今後の情報をしっかりと追いかけ、自身のゲーミング環境のアップグレード計画を具体的に進めていくことが重要となるだろう。